日本の生産システムが見直される?

日本の効率的生産システムは色あせない

日本の効率的生産システムは色あせない

震災の影響から日本の自動車産業や電子部品産業はかつてない状況に立たされています。日本のものづくりを支えてきた「サプライチェーン」や「ジャストインタイム(JIT)」などのシステムがかえってあだになっており、完成品がまともに生産できない状況に陥っているからです。在庫を持たず、様々な協力会社と協力して超効率的な生産を行っていくという日本の生産システム自体に見直しの目が向けられています。 

しかし同時に、今回の震災で傷ついた日本の効率的生産システムは昨今、海外での需要が高まっており、花開いてきています。日本の技術力は不滅です。その典型例がNC工作機械やロボットの分野で高い世界シェアを誇るファナック(6954)。まさに日本の自動車産業や電子部品産業の発展を陰で支えてきた存在です。特に工場の自動化、省人化の分野では先駆的な役割を演じてきました。

ファナック(6954)に改めて注目

ファナック(6954)はご存知の様に世界でNo.1のFA(ファクトリー・オートメーション)企業です。かつて日産・トヨタ・ホンダ等自動車業界は上昇する賃金に頭を悩ませ、自動化を促進する象徴としてロボットや工作機械のNC化を積極的に導入。導入効果は大きく、生産コストの削減、精密加工、歩留まり改善などに貢献し今日の日本の生産効率を生み出す原動力になってきました。

今、世界は深刻なインフレ懸念に見舞われています。物価上昇圧力は各国で深刻化しており、特に中国では年々賃金上昇ピッチが高まっています。工場での単純作業労働はロボットや機械に置き換えた方が効率的なケースがどんどん増えている状況です。つまり安い労働力に頼ってきた中国でも日本の生産システムが必要とされてきている土壌が整ってきているのです。
※中国統計局データより抜粋。元は13.1円で計算undefined※このデータは年収ベースです。

※中国統計局データより抜粋。元は13.1円で計算 ※このデータは年収ベースです。


現在中国以外のアジア各国でも賃金上昇に対応して工場のオートメーション化が進んでいます。実際ファナックの対アジア向けの売上高が09年度の3割から10年度では4割に達し、今後ますます増えてくると思われます。

日本の生産技術は不滅で更に輝きを増す

分野に目を向けてみると、特に自動車工場や電子部品工場での採用が目立ちます。今や販売、生産とも世界一になった中国の自動車市場。2010年の中国の自動車市場は生産台数が1826万4700台でした(中国自動車工業会調べ)。ちなみに日本の2010年の生産台数が962万台(JAMA調べ)ですから、その数はかなりのもの。また世界中で販売されるスマートフォン、タブレットPCなどに搭載される電子部品も、中国の大規模電子部品工場などで生産されています。正確な品質と大量生産の要求に応じるために精度の高いロボットを積極的に導入しており、日本の生産システムが積極的に採用されています。

日本が誇る生産システムは震災の影響で壊滅的な打撃を受けたことは間違いなく、復興までには時間がかかるでしょうが、すでに日本のものだけではなく世界で認められ普及が進んでいる世界の誇れる日本の技術力は不滅で、今後更に輝きを増していくのではないでしょうか?
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