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魔球‘カッター’で復活を狙うレ軍岡島

レ軍・岡島秀樹投手(35)にとって2010年は登板56試合、自己ワーストのシーズン4敗(4勝)、防御率4.50と試練の年だった。そんな岡島が今季、魔球カッターを武器に復活を狙っている。

瀬戸口 仁

執筆者:瀬戸口 仁

野球・メジャーリーグガイド

炎上といっていい成績を残した10年の岡島

岡島が復帰を期する新球とは…

岡島が復帰を期する新球とは…

レッドソックス・岡島秀樹投手(35)にとって2010年シーズンは試練の年となった。メジャー4年目で自身最小となる登板56試合、自己ワーストのシーズン4敗(4勝)、同じく自己ワーストの防御率4.50だった。

なかでも昨季の被打率は、09年の.242を約7分も上回る.313で、昨シーズン50試合以上に登板した救援投手135人のうち、チャド・クオルズ(レイズなど)の.338に次ぐワースト2位と打ち込まれた。走者を置いた場面での被打率も1年目(07年)から.168→.269→.305→.372と年々悪くなっている。

さらに3点差以内で登板したときの防御率は、09年の2.42から3.86と大幅に悪化した。セーブのつく状況下では、16試合で防御率11.32、被打率.453。これはまさに炎上といっていい。したがって、フリーエージェントになった後、再びレ軍と1年契約を結んだが、年俸は275万ドル(約2億5000万円)から175万ドル(約1億5000万円)に抑えられた(成績によっては最大230万ドルとなる)。

この数字は昨年、腰や右大腿裏を故障したことが大きいが、技術的には「右打者に対して外角へのチャンジアップが甘くいって打たれた」と岡島は分析した。つまり、右打者対策として、勝負ダマである外角のチャンジップをより有効に生かすため、内角を厳しく攻めることが急務。そこで昨年まで内角を攻めるために使っていたストレートではなく、それに代わる新球が求められる。結果、その新球としてチョイスしたのが、カットボール、いわゆるカッターである。
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