無宗教葬とは
無宗教葬では献灯が行われることもあります。
無宗教葬を行う理由は「故人が生前に無宗教葬を望んだから」「お付き合いのあるお寺がないから」「費用を抑えたいので」など理由はさまざま。都市部の葬儀社からは「いまや無宗教葬を希望する人が5%」「いや我が社は1割に達した」などの声も聞かれ、年々増加傾向にあるようです。
無宗教葬の式次第
「無宗教の葬儀はどうやったら良いですか?」という問い合わせもしばしばありますが、そもそも決まったやり方がないので、基本的には何をやっても自由。ただいきなり「自由です」といわれても困ってしまうため、日本では通常行われる仏式の式次第をもとに、宗教色をなくした形で概ね次ような手順で儀式を進めていくパターンが多いようです。1. 開式の言葉
2. 黙祷
3. 献奏(思い出の曲など)
4. ナレーション(故人の経歴など)
5. スライド・DVD・ビデオの上映など
6. お別れの言葉
7. 献花
8. 閉式の言葉
これは一例であって、無宗教だから献花でなければいけないというわけではありません。「やっぱりお香が落ち着く」のであれば、焼香をしてもかまいませんし、逆に歌や踊りで賑やかに過ごすのもOK。宗教儀礼の良さを取り入れながら柔軟に考えれていけばいいわけです。
無宗教葬の注意点
無宗教葬を行う際にはいくつかの注意点があります。事前に以下の点を考えておきましょう。■遺族・親戚間でトラブルにならないように事前に打合せをしておく
「無宗教葬」という言葉が広まったとはいえ、実際に無宗教で葬儀をする割合は全国的にみたらわずか数%にすぎません。そのため故人や遺族が「変わり者」として見られてしまうこともあるでしょう。中には「無宗教では成仏できない!」と大反対する親戚がいるかもしれません。
■無宗教葬に慣れている葬儀社を選ぶ
ほとんどの葬儀社は「無宗教葬でもOK」と自信満々で引き受けてくれます。しかし、無宗教葬はマニュアルがないために葬儀社によって企画力、演出力、実行力がかなり違ってきます。どのような提案をしてくれるか、地元の葬儀社数社と事前に連絡をとり、比較検討することをおすすめします。
■納骨場所を考えておく
無宗教葬の場合、宗旨・宗派の指定がない公営墓地や民営墓地を選ぶことになります。もし菩提寺にある墓に納骨する予定があるのなら、菩提寺に葬儀を執り行ってもらうほうが賢明です。
■四十九日法要にかわる追悼式はどうするか
仏式には故人を上手に思い出すことができる四十九日法要、一周忌法要などがあります。それに変わる追悼式をどのような形で行うか考えておく必要があります。