資産運用

長期投資についてセゾン投信社長に聞いてみた(2ページ目)

長期投資の普及に務めるセゾン投信の中野社長。積立王子の異名をとる中野氏に、長期投資についての素朴な疑問をぶつけてみました。

氏家 祥美

執筆者:氏家 祥美

女性のためのお金入門ガイド

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新興国への投資割合は高い方がいい?

中野氏の話はわかりやすい

中野氏の話はわかりやすい

ガイド:いままでの話を聞いていると、これからの経済成長が期待できる新興国にたくさん投資をした方が、投資の効率がいいように思うのですが、セゾン投信の資産配分を見るとあまり新興国の割合が高くありませんよね。それはどうしてなんでしょうか?

中野氏:たしかに、いまの地球経済の成長の源泉って中国やインドですよね。成長するところにお金を持っていけばがっぽり儲かると思うでしょ。でも、世界中の投機マネーは期待成長率が高いところに集まるから、いまからお金を投じても遅いんです。

それに、インドの経済市場はまだ規模が小さくて、海外の投資マネーがその主役になっています。海外の投資マネーは儲けることが原則だから、ゆっくりとインド市場の成長なんて待っていません。だから、上がったと思ったらすぐに暴落することもあります。そのシーソーゲームに、一般の投資家は耐えられないですよ。

それから、中国の経済はすごく成長しているけれど、それが誰のおかげかといったら、先進国の技術や人やインフラが中国経済を支えているんです。つまり、中国が拡大すると、それはまわりまわって先進国市場にもリターンをもたらして、結果として地球全体が豊かになるということ。これが国際分散投資の基本的な考え方です。

セゾン投信では、グローバルバランスの配分を金融市場のサイズとあわせて毎日リバランスしています。株と債券はそれぞれ50%ずつ。非常に穏やかな投資で、恣意性はまったくありません。欲張らず、世の中の市場規模に従って、安定した成長を目指しています。

ガイド:本当に穏やかですね。あれこれ欲張らない代わりに、コストを抑えて、長期でゆったりとした成長を目指すというわけですね。

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