気楽さとは無縁、その本性はミニ・エンツォレベルの458
7速デュアルクラッチ式F1ギアボックスを搭載。0-100km/h加速は4秒、最高速は310km/h。フェラーリ初のトランクスルー機能をもつラゲッジ容量は240~340リッターを確保した
最高出力460ps/最大トルク485Nmを発生する4.3リッターV8直噴エンジンを搭載
だからといって、カリフォルニアの性能を侮ってはいけない。458のような麻薬性こそないものの、よくできたFRスポーツカーであり、しかもクーペとオープンの両方を楽しめるのだから、活躍の幅も広がる。デートカー(というものが今もあったとして)にするなら、間違いなくカリフォルニアだし、ロングドライブもまた然り。
7速デュアルクラッチ式F1ギアボックスはカリフォルニアに積まれているものより反応速度を短くするなどの改良が施されている。0-100km/h加速は3.4秒、最高速は325km/h
最高出力570ps/最大トルク540Nmを発生する4.5リッターV8直噴エンジンを搭載。フェラーリの市販モデルで初の最高回転数9000rpmを実現
MRフェラーリとして高いレベルで完成され尽くした感もあって、そこが逆に長年ミッドフェラーリに乗り継いで来た人には“出来過ぎ”と映り、面白みに欠けるという判断をするようだが、それは贅沢な注文というものである。とにかく、そのパフォーマンスは、ミニ・エンツォレベルであることを、肝に銘じて転がす必要がある。そのこと自体が、時に苦痛になるのかも知れない。カリフォルニアのような気楽さとは無縁、というわけだ。
だから、極論をすると、この2台を同時にガレーヂに収めてあっても、何ら不思議ではないということ。確実に違うクルマが並んでいる、ということなのだから。全く同じ色、細部まで同じインテリアコーディネーションの2台を並べる、なんてシャレたフェラーリライフを楽しんでいる人が、きっとどこかにいるに違いない。
458のメーター回りは中央にタコメーター、左右には左側が車両情報、右側にはナビやスピードメーターなどが表示される液晶画面が配される。ステアリングに操作系スイッチ類がまとめられ、エンジンスタートや走行モードが選択できるマネッティーノスイッチなどが備わる。ウインカーも左右にスイッチ式で配置された
カリフォルニアの計器類は中央にタコメーター、左側に車両情報を表示する液晶画面、右側にはスピードメーターが配置される