国債・債券/個人向け国債の基本

金利アップ?! 個人向け国債のルール変更

個人向け国債の金利や中途解約のルールについて、制度が変更される予定です。いつ、どのように変わるのか、投資家にとって良い変更なのか、それともデメリットがあるのかを解説します。

やがら 純子

執筆者:やがら 純子

マネープラン入門ガイド

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個人向け国債が変わるらしいね

個人向け国債が変わるらしいね

安全性の高さでおなじみの個人向け国債。しかし、ネット銀行などの定期預金に比べると、いまひとつ金利面での魅力が弱いのが現状です。

そのような中、商品内容が新しくなることになりました。どこがどう変わるのか、いつから変わるのか、以前に買ったものはどうなるのかなどについて解説します。

【INDEX】
■「変動10年」の金利のルールが変わる……P1
■変更によって、金利は上がる?下がる?……P2
■「固定5年」が中途解約しやすくなる……P3


変更1 変動10年タイプの金利のルールが変わる

今回の変更でもっとも注目されるのが、満期が10年で金利が半年ごとに見直される「変動10年」タイプの金利決定ルールの変更です。「変動10年」の金利は、これまで「基準金利-0.8%」という計算式で決められてきました。これが「基準金利×0.66」という計算式に変更されます。

基準金利とは、簡単に言うと、金利計算時と同時期に発行される一般の国債の利回りのことです。個人向け国債は、金利の下限が保証されていたり、中途換金しても元本割れしない設計になっていたりなど、一般の国債よりも有利な面がある分、金利は一般の国債よりもいくらか低く設定されます。基準金利から0.8を引いたり0.66を掛けたりするのは、そのためです。

※固定5年タイプと固定3年タイプの金利計算式は、変更ありません。


いつから? 以前買ったものはどうなる?

変動10年の金利決定の計算式の変更は、今年7月に発行(今年6月に募集)される分から適用されます。今年4月までに発行される分は、従来の計算式で金利が決められます。また、変動10年は半年ごとに金利が見直されますが、今年4月までに発行されるものについては、満期まで従来のルールで金利が計算されます。

計算式が変更されることで、個人向け国債の金利はどのように変わるのでしょうか。上がるのか?下がるのか? 次のページでは具体的数値で見ていきます。
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