とにかく頑丈、剛性の高いのが専用設計
子供乗せ自転車は、自転車の前か後ろ(あるいは両方)に負荷がかかることを前提として設計されています。自転車の両端に負荷がかかることで、ハンドルを切ったときのたわみやふらつきも大きくなりますが、これを防ぐためにフレーム全体の強度を上げているのです。とくに3人乗り自転車(幼児2人同乗基準適合車)はフレーム強度に関する基準が厳しく、フレームそのものが太いだけでなく、中にスチールなどの補強を入れて、さらにねじれを防いでいるものもあります。一概には言えませんが、3万円台で販売されている廉価モデルの商品の中にはフレームの強度がそれほど高くないものもあります。パッと見ただけでは判断しづらい箇所ですので、BAAマークが貼付されているかを目安にするのもいいでしょう。
ハンドルの中央にチャイルドシートを設定したのは、ふらっか~ずが最初
また「ふらっか~ず」によって広く認知した、ハンドルの中央にチャイルドシートが取り付けられている形状は、子供の体重が前輪の中心部に来ることと、前輪が小さく子供の体重が低い位置にかかることで、より安定した乗り心地を可能にしています。また、運転する人と子供との間隔が広いため、乗降りしやすいのも特長です。前部座席を後付するとこれらのメリットは感じられないものですが、ヤマハ「PAS Raffini」のように、前席を後付してもバランスがよいように設計されているモデルもあります。
低床フレームは、ママ目線での便利な機能
フレームのまたぎやすさは、スカートでの乗車に有効
ペダル周辺のフレームが低く、足が引っかかりにくいフレーム形状も子供乗せ自転車独特の機能。スカートでも乗りやすく、さらにサドルを低く下げて両足がしっかりと地面につきやすくする狙いがあるのです。さらに細かく言うと、高価格帯の商品ほど、ペダルと前輪までの距離が長めに取られていて、自転車を漕いでいるときにつま先が前輪に当たったり、チャイルドシートが引っかかってがに股にならないように配慮されています。ホイールベースを長く取ることで、より安定感の高い走りも期待できます。
専用のリアキャリアでないと、チャイルドシートは取り付けられない
意外に知られていないことですが、自転車用チャイルドシートに関するJIS規格が2010年5月に改正され、リアキャリア(荷台)についての基準も一層厳しくなりました。一般的な自転車についているリアキャリアは、JIS規格上ではチャイルドシートを取り付けられない(強度不足)ものなのです。つまり、軽快車であってもチャイルドシートを取り付ける際は、最大積載量が25~27kgのリアキャリアに付け替える必要があるのです。
ちなみに、従来の子供乗せ自転車(3人乗り用含む)の中には、リアキャリアの最大積載量が18kg(もしくはそれ以下)のものもありますから、注意が必要です。
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