一杯ずつ抽出するコーヒー
スパイシーチョコレートケーキと深煎りコーヒー。
「それぞれのお客さまが食べ終えるタイミングを見計らって豆を挽くので忙しくなりますが、淹れてから時間が経ってしまったコーヒーの味は好きじゃないので」と神戸さん。コーヒー好きなら大きくうなずかずにはいられない言葉ですね。
焼き菓子には岩手産の小麦粉を使って
スコーンに自家製のピンクグレープフルーツ・ジャムを添えて。オレンジ色のジャムはカルダモン入り。
自家製のジャムは「ご近所の方が畑に実ったものを山ほど分けてくれたんですよ」という“笹塚産”ピンクグレープフルーツ。微かにほろ苦い風味で、このジャムを肴にヒューガルデンホワイトを楽しむお客さまもいるそう。
兄貴のパウンドケーキは幸福な恋の記憶
左上:兄貴のパウンドケーキ 左下:波照間島の黒糖チーズケーキ 右:可愛い小鳥のシュガーポットは、偶然にも神戸さんの実家にあったもの
お兄さんは料理上手な人で、家にあった20年前の古いパウンドケーキのレシピをもとに改良を加え、自分流においしく完成させたのだとか。
ラムレーズンとカシューナッツ入りのこっくりしたおいしさは、クリスマスのシュトーレンのように熟成させて食べるにも向いています。
お兄さんは毎年2本このパウンドケーキを作り、1本は恋人といっしょに食べて、もう1本は1年間かけて少しずつ楽しむのですって。二人はやがて10年ごしの長い恋を実らせ、幸福な結婚をしたそう。
次ページで、お酒心をそそる食事メニューをご紹介します。