仕分け第3弾前半で廃止が決まった特別会計は?
10月27日から30日にかけて、政府の仕分け第3弾前半が行われました。ここでは特別会計が仕分けの対象になり、18の特別会計すべてと、それに関連する48事業について、継続の是非が検討されました。結論から言うと、貿易再保険、社会資本整備事業、森林保険の3特別会計が、廃止されることに決まっています。食料安定供給、農業共済再保険、漁船再保険及び漁業共済保険の3つは、統合されることが決定しました。これで、合計で5つの特別会計が減ることになります。ちなみに、廃止とは完全になくなるというより、国以外の主体に移管されるそうです。
登記特別会計は今年度末限りで廃止されることが以前から決まっているので、これで6つの特別会計が減り、最終的には特別会計の数は12になります。しかし、これら6つ以外にも「廃止を検討」と判定された特別会計もあり、今後さらに減る可能性はあるでしょう。
8関連事業も廃止
一方、特別会計関連の48事業の中で廃止が決まったものが8つあります。その1つとして「スーパー堤防事業」がありますが、これは200年に1度の大洪水に備えるために、従来の堤防と言える斜面を超えた反対側に、ゆるやかな斜面を作るための事業。その斜面によって、万が一堤防が破られても街に急激に水が行かずにゆるやかに浸水が進むと予想されます。利根川など日本の主要な6河川流域において、1987年から事業を開始してきました。しかし周辺住民の反対などのため、その後、事業はほとんど進んでいません。そのため、今回の仕分けで廃止と決定されました。
他に廃止が決まった事業には、「ジョブカード制度」があります。ジョブカードとは、求職者が職歴などを記入して、ハローワークなどを使った求職活動に役立てるカードのことで、政府が始めた制度です。
しかし、ジョブカード制度は当初予想していたほど求職者の活動に対して有益となっていないので、今回の仕分けで廃止されることが決まりました。