癌(がん)/がん予防法

がん予防の鉄則とは?(2ページ目)

がんの予防。誰しも気になるテーマではないでしょうか?様々な健康法、様々な食材や健康食品など、がん予防に役立つというものは、たくさんあります。医師が考えるがん予防の鉄則をお示しします。

狭間 研至

執筆者:狭間 研至

医師 / 癌ガイド


抗酸化力を高める食品を摂る

抗酸化力を高める食品を摂る"
体の中にできた過剰な活性酸素を無害な酸素に戻してくれるものが、いわゆる「抗酸化力」が強い食品です。
一定の活性酸素は、体の中に侵入した細菌を攻撃するために必要なものですが、過剰な量のものは遺伝子を損傷する可能性があります。一方、活性酸素は「抗酸化力」を持つ物質で還元され無害な酸素になります。

そこで、「抗酸化力」をもつ食品を摂取することは「がん予防」の観点からは重要な方策の一つになります。

「抗酸化力」を持つ代表が、ビタミンA,C,Eです。これらは、緑黄色野菜に多く含まれていますが、日本人の野菜摂取量は、まだまだ少ないと報告されています。「野菜を食べなさい」というのは、子供の頃から言われることですが、なかなか守りづらい食生活の方も少なくないと思います。

さらに、和食には、抗酸化力を持つものがたくさんあります。その代表が大豆製品です。特にお味噌や豆腐といった大豆イソフラボンを多く含む食品は、抗酸化力という点でもすぐれた食品です。日本食は「ヘルシーフード」として欧米でも人気だそうですが、和食中心で野菜の多い食生活が、「抗酸化力」の高い食事と言えるでしょう。

また、昨今では様々な機能性食品やサプリメントも販売されています。医師や薬剤師に相談しつつ、適切なものを適切な形で摂取することも良いと思います。

休養は十分にとる

休養は十分にとる
休養をしっかりととることは、体のメインテナンスをするということ。遺伝子の修復や、がん細胞への免疫系細胞による攻撃力などを考えると、休養をとることは大きな意味があります。
人間の体には、がんを発症しないためのいくつもの防御機能があります。

遺伝子の修復にしても、がん抑制遺伝子にしても、がん細胞に対する自己免疫力にしても、すべて、「がん」を発症しないための防御機能です。

この防御機能を最大限発揮するためには、やはり休養が大事です。睡眠時間を十分に取り、リラックスした時間を持つ。意外なようですが、がん予防には重要なポイントでしょう。

このように、体に良くないことは止め、健康に良いと考えられる食材を摂取し、しっかりと休養をとる、という地道で継続的な取り組みが重要です。

言ってみれば、「がん予防に王道なし」。そして、がん予防も「急がば回れ」というのが本当のところなのかも知れませんね。


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