R8にも匹敵する加速力、まさに“クワトロ社仕立て”
最高出力450ps/最大トルク430Nmを発生する4.2リッターV8FSIエンジンは、熟練工が1基づつ手作業で組みあげたもの。ツインクラッチギアボックスの7速Sトロニックが組み合わせられた。0-100km/h加速は4.6秒、直噴技術やエネルギー回生システムなどにより10・15モード燃費は7.8km/lとなる
RS5の心臓部には、そのR8も真っ青の直噴4.2リッターV8エンジンが積まれている。パワー表示は450psと大幅にR8のV8を上回っており、実際、その加速力は同等と言っていい。
ハイパフォーマンスを支える注目のアイテムも多い。例えばクワトロ4WDは新世代のクラウンギア式センターデフタイプで、従来のトルセン式に比べてシンプル、つまりは軽量化できた。さらに、アウディでは初めて、V8エンジンにツインクラッチシステムの2ペダルトランスミッションを組み合わせているのもニュースだ。これらは、今後のアウディラインナップに影響を与えるアイテムでもある。
スタイリングはどうだろうか。個人的にはノーマルの、絶妙なサイドキャラクターラインの美しさが、かすかに張り出したフェンダーとサイドスカートの“重み”ですっかり目立たなくなってしまったのが残念。マッスルな力強さは認めるが……。
RSモデルとしては貴重なフル4シータークーペモデルだ。パフォーマンスの高さと稀少性を考え合わせれば、1200万円超の価格も十分、納得できる。
カーボンパネルやピアノブラックのメータートリムなどでスポーティさを演出したインテリア。バング&オルフセンサウンドシステムも標準で備わる
シルクナッパレザーを使用した専用デザインのシートが備わる。ロックグレー色でパイピングされ、ブラックとパールシルバーから選択できる