C型肝炎は、C型肝炎ウイルスの感染によって起こる肝臓の病気。急性C型肝炎とC型肝炎ウイルス持続感染者について説明します。

急性C型肝炎とは

C型肝炎

C型肝炎は症状がないことも多く、健診などで偶然発見されることもある病気です。

C型肝炎は、C型肝炎ウイルスが血液を介して感染し、肝臓で増殖することによって起きる病気。肝増の細胞内でC型肝炎ウイルスが増えると、免疫がこれを排除しようと働き、ウイルスに感染している肝細胞まで破壊してしまいます。その結果、それまで正常だった肝臓に急性の炎症が起こり、急性肝炎を発症してしまうのです。

通常、しばらくすると肝炎は自然に軽快します。この時、ウイルスが体から完全に排除されると肝炎は治ります。 しかし、C型肝炎ウイルスは肝臓にすみつきやすく、高い確率で持続感染状態になってしまいます。つまり、ウイルスが体内にとどまり、長期間感染状態が持続してしまうのです。これがC型肝炎キャリアの状態。キャリアに移行する率は約70%と高率です。

放置すると本人が気づかないうちに、慢性肝炎、肝硬変、肝がんへと進展するリスクがあるので、注意が必要です。

遺伝子型とは

C型肝炎ウイルスは、同じ「C型肝炎」の中にも大きく分けて6つの遺伝子型(ジェノタイプ)に分類されます。このうち、日本では「1b」という遺伝子型が全体の約70%を占め、次いで「2a」という遺伝子型が約20%、「2b」という遺伝子型が約10%となっています。これ以外の型はごく稀です。

C型肝炎ウイルス持続感染者(HCVキャリア)の自然経過

C型肝炎ウイルスに初めて感染した場合、70%前後の人が持続感染状態に陥ります(キャリア化)。その後慢性肝炎になる人も多く、さらに一部の人は肝硬変、肝がんへと進行することがわかっています。

これまでの調査、研究からは以下のようなことが言われています。C型肝炎ウイルスに持続感染している40歳以上の献血者100人を無作為に選び出すと、選び出した時点で、65~70人が慢性肝炎と診断されます。これは言い換えると、40歳以上のC型肝炎ウイルス持続感染者の65~70%は慢性肝炎に進展しているということです。

また、献血を契機に見出された自覚症状のないC型肝炎ウイルス持続感染者をもとに、C型肝炎ウイルス持続感染者の自然史を解析した成績をみると、C型肝炎ウイルス持続感染者100人が適切な治療を受けずに70歳まで過ごした場合、10~16人が肝硬変に、20~25人が肝がんに進行すると予測されています。

C型肝炎ウイルス持続感染者(HCVキャリア)であることが判明したら

献血や各種検診で、初めて自分が「C型肝炎ウイルス持続感染者(HCVキャリア)」であると知った人を定期的に詳しく検査すると、ほとんどの人の肝臓に異常(慢性の炎症)が隠れていることが分かってきました。慢性肝炎を放置すると、気がつかないうちに肝硬変、肝がんへ進展することがあるので、注意が必要です。

しかし、大部分の人では、その異常の程度は軽く、直ちに本格的な治療を必要とするほどには進んでいないこともわかっています。C型肝炎ウイルス持続感染者(HCVキャリア)であることがわかったら、まず、C型肝炎に詳しい医師による精密検査を受けることから始めてください。そして、ご自身の健康を守るために、以下の事項を守って下さい。

1.定期的に(少なくとも初めの1年間は2~3ヶ月に1回程度)医療機関を受診し、肝臓の検査を受け、自分の肝臓の状態を正しく知る。
2.かかりつけ医とよく相談して健康管理(定期検査の間隔など)および必要に応じて治療の方針を立てる。
3.かかりつけ医師が処方した薬を勝手に止めたり、かかりつけ医師に無断で薬(薬局などで御自身が入手した薬や、民間療法の薬を含む)を服用したりしない。
4.過労を避け、規則正しい生活をこころがける。
5.飲酒を控える。 ビールであれば500mlくらいまでに抑えて、週に3日は休肝日を作りましょう。
6.標準体重の維持に努める。 (身長[cm]-100)×0.9kgという簡単な計算式でも標準体重が出せますので、目標にしましょう。

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