散骨の手順
90年代後半になると、散骨を専門に扱う業者が多数出てきます。それぞれの業者は概ね次のような流れで散骨を行っています。- 遺骨を粉末状に砕く
散骨をする際には遺骨を粉末状にします。遺骨の粉砕は個人で行うこともできますが、業者に頼めば粉末化してくれます。粉末化したあとは水溶性の紙に包んでおくとよいでしょう。遺灰が飛び散ることもなくそのまま海へ散骨できます。
- 散骨場所まで船で移動
散骨業者が実施する散骨船の場合は、「海岸から○km沖合いにまく」と社内でガイドラインを設定しているところが多いようです。
- 散骨の実施
紙に包んだ遺骨を海へ撒きます。その際、故人が好きだった音楽を流したり、しばらくその場に船を止めて献杯するケースもあります。
- 下船
下船の際、散骨証明書を発行する業者もあります(埋葬許可証や分骨証明書と違って、公的な書類ではありません)。
散骨の注意
散骨をする際は、故人と遺族の意思を確認しておきましょう。親戚の同意を得ることも大切です
- 遺骨は原型をとどめることなく粉末状に砕く
- 散骨場所は他人に迷惑がかからない場所にまく
- その他諸問題が生じないように注意する
例えば、多くの人で賑う海水浴場や、海産物の養殖場などで散骨することはマナー違反。海だけでなく、山や森などに遺骨を巻くときも同様、三ヶ条を念頭に行ってください。また、ドラマや映画では海へ花束を投げるシーンがありますが、実際にはリボンやセロファンなどははずし、花びらだけを撒くなど自然に配慮する必要があります。