リフォーム費用/部屋・空間別リフォーム価格実例

外壁塗装 どうしてこんなに値段が違うの?(2ページ目)

リフォームの中でも、かなり価格差のある外壁塗装。塗料の種類ごとの価格も耐久性に合わせて、後悔しないためのチェックポイントをご紹介します。

大野 光政

執筆者:大野 光政

リフォームにかかるお金ガイド


塗料の価格の差は、耐久性の差でもある

一口に「塗料」と言っても、その種類は実に多く存在します。この塗料の種類が塗装の品質を決めるといっても過言ではなく、ズバリ「耐久性」に影響するのです。よく使用される塗料には「アクリル」「ウレタン」「シリコン」「フッ素」という種類があり、後者ほど高価であり、耐久性も高いと言えます。

【塗料の種類と耐用年数】耐用年数が長いものほど塗料価格は高価になりますが、工事回数を減らすことができるので、長期的にはローコストになります。塗装する箇所の材質によって最適な塗料を選びましょう。

【塗料の種類と耐用年数】耐用年数が長いものほど塗料価格は高価になりますが、工事回数を減らすことができるので、長期的にはローコストになります。塗装する箇所の材質によって最適な塗料を選びましょう。


塗料商品にもよりますが、アクリル塗料とフッ素塗料の価格には、耐久性と比例するように2~4倍の開きがあります。さらに、最近のセラミックス系塗料や、新開発塗料の中には、特に耐久性や防汚性に優れたものがあり、業者ならともかく、一般の方が単純比較することはまず不可能です。塗装見積りをもらう時には、一緒に使用する塗料のカタログ及び商品説明書を添付してもらい、使用量の目安や耐久性について把握するようにすれば安心です。

長期的には耐久性のある塗料を使った方がお得だが……

塗料の価格が気になってしまいがちですが、塗装工事費全体に対する塗料材料費の割合は意外と小さいものです。足場を組んで養生したり、下地の補修をしたりと、塗装工事は人件費率が高め。長期的に見れば塗装そのものの工事回数を少なくした方が結局安上がりであることが多いのです。

ただし、塗装だけで外壁及び住まいそのものを保護することは難しいのも現状です。モルタル壁ではひび割れへの対処、サイディング壁ではつなぎ目のコーキング劣化への対処を怠ると、せっかくの塗装効果が半減してしまうので、非常に長い耐久性を持った塗料であっても、こういった箇所のメンテナンスを忘れないようにするべきです。そして上記の点を踏まえ、建物と住まい手の都合、そして予算に合わせた塗料を業者に提案してもらうようにしましょう。

値段だけで騙されない!施工品質もチェック!

外壁塗装の最も一般的な方法は、「下地塗り+二度塗り(※)」です。下地塗りとは、サビ止め塗料や、下地と上塗り塗料の密着性を良くする塗膜剤(シーラー)、下地の細かいひび割れを滑らかにする塗膜剤(フィラー)を塗ることをさします。つまり仕上げ(すなわち中塗り、上塗り)で使う塗料とは異なる塗料です。
※業者によっては「下塗り」「中塗り」「上塗り」と言うところもあります。

二度塗り(塗料の種類によっては三度塗りが必要なものもあります)をする理由を簡単に言えば、仕上がりを良くし適正な塗膜厚を保つためです。だから手抜きをする悪質な業者になると、「1回しか塗っていないのに2回塗ったフリをする」とか「高価な塗料をうすめ液で必要以上に薄めて材料費を浮かせる」という悪事に走ります。

こういったことを防ぐために、使用する塗料をあらかじめ施主に見せながら施工してくれたり、二度塗りのうちの1回目を、仕上げる色よりも少しだけ白の塗料を混ぜてわかるようにしてくれたりする業者もいます。これは業者にとっても塗り忘れを防げるので、お互いメリットが大きいと思います。

悪質業者も多い塗装業界。真面目な業者を見つけよう!

一番最初にも触れましたが、建物の中に入らなくても、その家の劣化状況がわかるため、塗装工事は比較的営業のしやすいリフォームの一つです。そのため、悪質なセールストークで訪問販売を繰り返す業者も少なくありません。

「この近くで施工しているのでお宅も……」とか、「この地域でモニターになってくださるお客様を探しています」というような手法で近寄ってくる業者の中には、かなりのトラブルを抱えているケースもありますので、「営業さんが親切そうだったから」という理由だけで即決することは避けてください。

適正な塗装工事で、少しでも住まいを長持ちさせてあげましょう。だって大切な我が家なのですから。

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