乗り物酔いの薬について

乗り物酔いの薬には、主に次のような成分が入っています。

1.抗ヒスタミン薬(生体内にあるヒスタミンの働きを抑える成分)
アレルギーの薬にも入っている成分ですが、抗ヒスタミン薬は、脳(中枢)にある吐き気を感じさせるところを抑える働きがあります(嘔吐中枢抑制作用)。
成分名の例:マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸(サリチル酸)ジフェンヒドラミン、塩酸メクリジン、ジメンヒドリナート、塩酸プロメタジン など

2.副交感神経遮断薬(副交感神経の興奮を抑える成分)
副交感神経の特に脳(中枢)への働きを抑えます。それによって、視覚と平衡感覚などの脳の混乱を抑えますので、めまいや吐き気などを軽減します。
 成分名の例:臭化水素酸スコポラミン

3.中枢神経興奮薬(中枢神経を興奮させる成分)
中枢神経に働いて、脳の感覚の混乱を抑えて、乗り物酔いの予防をします。
成分名の例:カフェイン、ジプロフィリン、テオフィリン、アミノフィリン

4.その他
めまいを抑える薬(鎮暈薬:塩酸ジフェニドール)や、吐き気を抑える薬(鎮吐薬:アミノ安息香酸エチル)、鎮静効果の薬(鎮静剤:ブロムワレリル尿酸)などが含まれている商品があります。

乗り物酔いがひどいようでしたら、乗り物に乗る30分ぐらい前には飲むようにしておきましょう。少し乗り物酔いになってからでも薬を飲むと楽になることがあります。

また、子供用の薬は、子供の体重、年齢によって量が変わりますので、説明書をきちんと読んで使ってください。


薬を選ぶ際の注意点

1の坑ヒスタミン薬はほとんどの薬に入っています。眠気の副作用があります。また、のどが渇くこともあります。ただし、緑内障や前立腺肥大のある人は服用を避けてください。

2の薬も子供用のほとんどの酔い止め薬に入っています。乗り物に乗る不安感や興奮を抑えます。ただ、こちらの薬ものどが渇くことがあります。1と同様、緑内障や前立腺肥大のある人は服用を避けてください。

3の薬は、カフェインが含まれている飲み物と一緒にとらないようにしてください。脈が速くなるなど中枢の興奮作用が高まってしまうことがあります。

また、錠剤、液状のタイプ、水なしで噛んで溶かすタイプなどが販売されていますので、色々考えて選択できるようになっています。

その他、分からないことがありましたら、購入する前に薬剤師に相談してみてくださいね。
 
なお、酔い止めの薬がすぐ飲めるようにと、車の中に入れっぱなしにしている方もいらっしゃいますが、薬の成分は高温で変化して危険です。部屋の涼しいところで保管するようにしてください。


乗り物酔いは、精神的な部分もありますので、「薬を飲んだから大丈夫」という安心感から乗り物酔いがひどくならない場合があります。あまりにも辛いようでしたら、薬剤師に相談して薬の服用を選択してみてもいいかもしれません。

この記事を書いているだけで、小さい頃に酔ったことを思い出してなんだか気持ち悪くなってきました。乗り物酔いの精神的な部分として、以前の乗り物酔いの辛さを思い出してしまう「学習効果」もあるといわれています。


*ネット上での診断・相談は診察ができないことから行えません。この記事は実際の薬局での会話をもとに構成したものです。相談が必要な方は、医師や薬剤師に実際にお聞きください。

本記事は、主にファイザー株式会社のホームページを参考に作成いたしました。

【参考リンク先】
乗り物酔いのホームページ>東京厚生年金病院耳鼻咽喉科部長(個人のホームページです)

ドクターQ&A乗り物酔い>selfdoctor.net
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