施主がインターネットなどを用いて設備・建材を安く仕入れることで、総工事費を抑える「施主支給リフォーム」が増えてきています。 |
A:「リフォーム費用を抑えることはできますが、十分な知識と段取りが必要です。」
利用する材料を安く購入することは可能ですが、材料資材や設備を選ぶ際には十分な知識と段取り作業が必要になりますので、時間と労力があるのであれば挑戦してみると良いでしょう。
材料を自分で調達するのが「施主支給」
リフォームを業者に依頼する時は、工事だけでなく材料・資材も一緒に手配をお願いするのが一般的ですが、この材料や資材を施主が自ら手配することで、材料費の中間マージンをカットして、リフォームにかかる費用を少しでも安くしようというのが、「施主支給」と呼ばれるものです。リフォーム業者に材料も全てお願いする場合に比べて、材料費に限っていえば10~20%程度安く手に入れることができるようです。
では「施主支給」は積極的に利用すべきなのでしょうか。まずはじめに「施主支給リフォーム」のメリット、デメリットを十分に理解しておきましょう。
「施主支給」は自由度が高い分、自己責任も付きまとう。
我が家にピッタリの設備・建材を選ばないと、かえって総工事費が高くなる事も……。 |
【施主支給リフォームのメリット】
○ 設備・建材などの材料が、比較的安い価格で購入できる。
○ 自分でいろいろ探せるので、自由度が高く、満足度の高いリフォームになりやすい。
【施主支給リフォームのデメリット】
× 工事内容に合わせて材料を調達しないと、材料の置き場に困る。
× 現場の寸法や状況にふさわしくない設備・建材を選んでしまうと、仕上がりが悪くなったり、補修工事などが余計にかかり、結局、総工事費が高くつく事がある。
× 施主側の不注意で注文ミスがあった場合、返品できないことが多い。
× リフォーム業者によっては施主支給リフォームに対応してくれないことがある。
以上のように「施主支給リフォーム」をするためには、ある程度の建築知識や設備・建材知識が必要だと言えます。特に、施主側が発注ミスをした場合の返品は受け付けてもらえないことがほとんどなので、自分が望むサイズ、仕様の商品なのかどうかはしっかりとチェックしておく必要があります。工事業者に現場調査や商品チェックを依頼しない分、材料費が安くなるので、必要に応じて自らメーカーショールームに出向くなどの自己責任において、発注ミス・漏れの内容に材料・資材を選ぶことが重要です。
段取りミスと打ち合わせ不足はトラブルの元
施主が設備・建材などを誤って取り寄せてしまったために工事が中断し、当初の予定工期が延びてしまったり、補修工事が必要になったり、追加費用でトラブルになることが多いために、施主支給リフォームを嫌う業者も少なくありません。あらかじめリフォーム業者には「施主支給」に対応してくれるかどうか確認しておき、万が一、施主支給にミスがあった場合の取り決めなどを打ち合わせしておくと良いでしょう。
次のページでは「施主支給リフォーム」を成功させるための秘訣・テクニックについてご紹介します。