悪質商法によるリフォーム詐欺は後を断ちません。しかしよくよく見てみると共通する手口があります。 |
A:「悪質業者の手口には『恐怖心をあおる』『すぐに金額を提示する』『契約を急ぐ』といった特徴があります。」
悪質業者は、施主に十分考える時間を与えずに契約を迫る傾向があります。「建物が壊れる」などといった恐怖心を与え、緊急性があるかのように誤認させ、すぐに契約を促すのが一般的です。また、施主が気が付きにくい部分(すなわち見えない部分)の修理だけを強調する傾向もあります。
悪質業者は最初から悪そうな顔はしていない!
営業担当者が優しそうで、真面目そうであっても、提案の内容や対応がいい加減でないか、しっかりと見極めましょう。 |
テレビのニュースや新聞などで多数報告されていますが、調べてみるといずれもその手口は共通しているものがあります。
リフォームに限らず、悪質商法の被害に遭われた方に聞いてみると「親切そうな営業担当者だったから、ついつい話を信じてしまった」という話が出てきます。「なんとか契約さえもらえれば、後は知ったこっちゃない。客から逃げ切るぞ!」というのが悪質業者の考え方です。
裏を返せば、悪質リフォーム業者がやっていることはパターン化しているので、注意して見ていればトラブルを回避できることも多いのです。それでは、早速その手口からトラブル回避のポイントをご紹介しましょう。
無料点検の後、不安をあおるトーク内容に要注意!
こんな写真を突然見せられても、我が家かどうか判断つきません。その場で見せられてもすぐに契約するのは考え物です。 |
もちろん定期点検を売りにしている誠実なリフォーム業者もいますが、そういった業者との明らかな違いは、「不安をあおる営業トーク」にあります。
・「屋根が傷んでいるから、すぐに直さないと崩れてきて危ない。」
・「床下が腐っていて、このままだと家が傾いてしまう。」
・「外壁にひびが入っていて、このままだと家の中が水浸しになる。」
・「排水管がひどく汚れていて、放っておくと汚水が敷地中にあふれる。」
最近では手口も巧妙化してきて、事前に他の現場で撮影したデジタルカメラやビデオカメラの写真・映像で、あたかもその家が傷んでいるように思わせるといった事例も報告されています。
大規模な工事になるはずなのに、すぐに金額提示!?
悪質なリフォーム業者は、トークで不安を散々あおった挙句、すぐに契約金額を提示する傾向があります。よく考えてみれば、「屋根が崩れる」「外壁がこわれる」などといった、緊急で直さなければならない住まいの一大事のような工事を、正確な積算もなしに工事金額を提示していること自体が不自然なのです。施主にとって良心的な工事を提供しようとする姿勢が少しでもあれば、しっかりした調査を実施し、施工方法を検討したり、資材などの仕入れ金額などを確認した上で、改めて「見積り書」を提示してくるはずです。
そもそも住宅は、見た目が全く同じ建物であっても、施工方法や傷み具合は異なります。そんな多種多様な建物を1度点検したくらいで、簡単に金額提示しているところに大きな間違いがあるのです。悪質業者の「悪意」がそこに満ちています。
次のページでは、悪質業者に引っかからないための、打ち合わせテクニックをご紹介します。