トイレリフォーム費用を左右するポイントとは
一日に何度もお世話になるトイレ。お掃除しやすくてキレイが長持ちするものに憧れます。(画像提供:パナソニック株式会社)
今回はトイレのリフォームについてご紹介したいと思います。また、意外とレパートリーの多いトイレ空間について、リフォーム費用を大きく左右しやすいポイントについてご説明いたします。
トイレだってグレードがある!実に価格差6倍以上!
まず初めに、トイレ設備のグレードについて知っておきたいところです。一口に「トイレ」と言っても、暖房や洗浄のついた便座や、いろいろ機能の付いている高級グレードのものから、便器と水タンクだけの基本的なものだけ、といったシンプルなグレードのものもあります。【トイレのグレード】見た目よりも差が大きいのが機能性。全自動でフタが開閉するものや、脱臭機能や清掃性が高いものまでいろいろあります。
最近の洋式便器には、洗浄用の水を貯めておくタンクが壁に埋め込まれているものや、機械で洗浄水を制御することでタンクを不要にしているもの(タンクレス)などがあり、いずれもハイグレードのものに位置づけられます。
また、ウォシュレット(シャワートイレ)などと言われる洗浄便座機能の有無、脱臭機能の有無によっても価格が異なってきます。特に低価格の便器では、寒暖差が激しい場所などでタンク外部が結露するものもあるので、事前にカタログなどで確認しておくと良いでしょう。
一緒に床を直すか?壁も直すか?
便器のグレードが決まったら、次は工事を決定することになるわけですが、床や壁をいじらず、ただ既存の洋式便器と同等グレードのものに取り替えるだけならば、交換工事費は2万~3万円程度で済みます。しかしほとんどの場合、床が傷んでいたり、壁の内装などが汚れていることが多いため、トイレの交換にあわせて、床や壁の工事を同時に施工されることが一般的です。トイレ床は水が飛び散ったり、湿気がこもりやすいため、床材には水や汚れに強いものを選ぶ方が無難です。例えばクッションフロアや耐水・耐アンモニアのフローリングやタイルといったものが挙げられます。いずれも一般的なご家庭では、幅800mm、奥行き1,200~1,600mm程度といった0.4~0.5坪(畳1枚分程度)ということがほとんどですので、床材の材料費も数千円~数万円程度で済みます。
【トイレ交換工事に伴う床リフォームの概算費用】
0.4~0.5坪の場合 2万~3万円程度(クッションフロア仕上げの場合)
※床排水管の一部補修工事、床下地の補修工事を含む。
※仕上げ材をフローリング材にする場合はプラス1万~2万円程度。
※仕上げ材をタイルにした場合はプラス3万~6万円程度。
※壁のクロスを交換する場合はプラス2万~4万円程度。
タンクレストイレで広々空間を作るなら35万円~50万円
タンクが無くなった分、壁側にトイレを寄せることができるため、室内を広く利用できるのがタンクレストイレのメリットです。(画像提供:TOTO株式会社)
タンクレストイレは洗浄水をためておく必要がないのと同時に、お掃除のしづらかったタンク上の手洗いもないため、広くなったトイレ室内にコーナー手洗いを設置することで、スッキリとしたサニタリー空間を作ることもできます。
【タンクレストイレにリフォームする場合の概算費用】
35万~50万円
たっぷり収納スペースを作るにはプラス2万~10万円
トイレの上部空間は無駄になっているケースが多いようです。壁面を上手に利用して収納スペースを確保しましょう。(画像提供:株式会社LIXIL)
また、便器をまたぐような状態で据え置くだけの収納棚もありますから、上手に活用してトイレ用品の収納力アップを検討してみるのも良いでしょう。
【トイレ内の収納を増やすリフォームの概算費用】
2万~15万円程度
3,000円からでも楽しめるプラスワンアクセサリ
さほど高くないものでも、少しだけこだわってみると空間にアクセントが出来て際立って見えます。
下地壁が傷んでいなければ、10分程度で取り付けられるものがほとんどですし、便器交換と一緒に依頼すれば、工賃はほとんどかからない場合が多いので、一度カタログにも目を通しておきましょう。
【トイレアクセサリーの概算価格】
3,000~3万円前後
今回はトイレリフォームについて取り上げました。目立たない部分かもしれませんが、家族全員が使う場所ですし、湿気や汚れで予想以上に傷むものです。こういったところに目を配ってあげること自体が、住まいに対する思いやりであり、私たちに求められているものなのかもしれません。毎日健気にがんばってくれている我が家のトイレ、たまには褒めてあげてもいいのではないでしょうか。
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