屋根リフォームの種類と費用

住まいのメンテナンスにおいて、屋根は非常に重要な意味を持つ部分です。見た目だけの問題ではありません。

住まいのメンテナンスにおいて、屋根は非常に重要な意味を持つ部分です。見た目だけの問題ではありません。

皆さんのお住まいでは屋根のリフォームはもうお済みでしょうか。普段あまり目にする部分ではないので、気が付くと何もしないまま長い期間が経っているということも珍しくありません。

しかし、日々の雨風に直接さらされる部分であることに加え、台風や地震の多い日本では、屋根をしっかりとメンテナンスしてあげることが、住まいの寿命を延ばすことにつながるのです。言い換えれば、屋根をほったらかしにしておくと、どんどん家の寿命は縮んでいってしまうのです。

そこで今回は、住まいの寿命のカギを握る屋根のリフォームについて、その内容と概算費用についてご紹介します。

屋根のメンテナンスリフォームは大きく3種類

屋根のリフォームは、見た目を美しくするというよりも、住まいを長持ちさせることの方が重要になります。

屋根リフォームは、屋根材表面だけを塗り替える場合、既存の屋根に新たな屋根材を重ねる場合、屋根材そのものを交換する場合(葺き替え)の大きく3種類に分けられます。現在の屋根と住まいの傷み具合や築年数などを考慮した上で、どのリフォームにするかを選ぶ必要があります。

【屋根リフォームの種類と概算費用】
屋根リフォームの種類  概算費用 
塗り替え 25万~60万円
屋根材の重ね張り 90万~150万円
葺き替え 120万~280万円
 
屋根の傷み具合や材質、また住まいそのものの状況によって、選択できるリフォームの内容や概算費用は大きく異なります。

定期的に実施したい「屋根の塗り替え」は25万~60万

屋根の洗浄
屋根表面のカビや藻類をしっかり洗浄しておくことが、塗装をしっかり仕上げるポイントです。
築年数が10年前後の住まいや、屋根材・下地材がまだ傷んでいない建物であれば、屋根材表面の塗装だけで十分対応可能です。定期的に塗装してあげることで、屋根材表面が塗膜で保護されるので、屋根材の劣化を防ぐことができ、結果的に屋根の寿命を伸ばすことができます。

シーラー塗装
屋根材表面に塗料がしっかり接着するようにシーラーを下塗りします。
屋根を塗装するときは、屋根材表面に付着・繁殖したカビや藻類などを十分に洗浄します。その後、専用シーラーで下塗りし、塗料の接着を高めてから、仕上げの塗料で上塗りします。

通常は屋根だけを塗装する場合でも、足場を組んでもらう必要がありますから、外壁の塗装も同時に施工してもらった方が、それぞれ別々に施工するよりも1~2割程度安くなります。また、直射日光や雨風により、屋根塗料の耐久年数は外壁の場合と比べても短くなることが多いため、予算に余裕があれば屋根の塗装には1~2ランク上の塗料を採用する方が良いでしょう。
 
【塗料の種類と概算費用】
塗料の種類  概算費用  耐用年数の目安
アクリル樹脂系 25~35万円   4~6年
ウレタン樹脂系 30~40万円   5~7年
シリコン樹脂系 35~45万円    8~12年
フッ素 50~60万円   12~20年

屋根の傷み具合や材質、また住まいそのものの状況によって、選択できるリフォームの内容や概算費用は大きく異なります。
 
※1F床面積60~100m²の2F建て戸建て住宅を想定。
※簡易な足場設置費用も含む。
※外壁の塗装は上記費用に含まない。

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「カバー工法」で屋根を二重化するなら100万~160万

カバー工法
既存屋根に新しい屋根材を重ねていく「カバー工法」は廃材処分費も節約でき、費用面でも有効なリフォームです。(画像提供:積水屋根システム株式会社
下地材は傷んでいないが、屋根材表面の劣化が激しく、塗装で対応できない時に、できるだけ予算を抑える工法として「カバー工法」があります。既存屋根の汚れを洗浄した後、既存屋根の上を防水ルーフィングで全体を覆い、新しい屋根材を葺いていきます。

既存屋根材の撤去処分費用や、大掛かりな工事が不要なので、全体を葺き替える工事よりも価格は抑えられる上、屋根が二重になるため断熱効果も高まります。

ただし、日本瓦のような凹凸の大きいものへの施工は難しいので、カバー工法を検討する際には、施工の可否、仕上がりの状態などについて、リフォーム業者と十分打ち合わせをするようにしましょう。

【カバー工法による屋根リフォームの概算費用】 100万~160万円
※1F床面積60~100m²の2F建て戸建て住宅を想定
※足場設置費用も含む。

屋根下地まで直す葺き替えなら150万~280万

葺き替え

屋根下地も一緒にリフォームする葺き替えで住まいの断熱性能をランクアップさせることも可能なのです。(ケイミュー株式会社

塗装も、カバー工法も無理な場合は、やはり現在の屋根材を全てはがし、下地を補修した上で、新しい屋根材に取り替えてあげる必要があります。

工事費用はカバー工法に比べ、既存の屋根材の撤去処分や、下地補修費用が発生するため、やや割高といった感じがしますが、この補修工事と合わせて遮熱シートや断熱材を入れてあげれば、屋根の断熱性能を高めることができます。また、カバー工法に比べ建物全体にかかる荷重を減らすことができるという点もメリットです。

屋根を軽くすることで「減震」効果も

特に屋根下地が傷んでいるような建物の場合、他の構造部(柱・壁)なども傷んでいることが多く、重たい瓦への葺き替えは、耐震という点から考えても望ましいことではありません。

減震
屋根を軽くすることで、地震が起きた際に建物全体にかかる負担は小さくなるのです。(画像提供:ケイミュー株式会社
最近では非常に軽量で耐久性に優れた屋根材や日本瓦などが開発されており、こういった屋根材を採用することで、地震の時の揺れを小さくすることができ、「減震」といった点でも葺き替えは非常に有効な手段となっています。

【屋根の葺き替えリフォームの概算費用】 150万~280万円
※1F床面積60~100m²の2F建て戸建て住宅を想定。
※足場設置費用、既存屋根材の処分費用も含む。
※下地補修工事費用含む。

無料点検→即契約は絶対に避けよう!

悲しい話ですが、屋根という部分は、住まい手が普段あまり目にすることがない上、その劣化状況に気が付いていないことが多く、突然の訪問営業で「屋根が崩れそうです!」などと言われると、急に不安になるものです。

そんな時ほど、急いで契約するのは絶対に避け、近隣でリフォームされた方の評判などを参考にした上で、信頼できる業者を見つけるようにしましょう。くれぐれも「今日契約してくれれば○○円お値引きします!」というような業者の口車に乗らないように気を付けましょう。良心的な業者であれば、家族とじっくり相談する時間を与えてくれるはずです。

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計画性がリフォーム費用を抑える最重要ポイント!

屋根のリフォームについてご紹介してきましたが、一般的に屋根をリフォームする場合、屋根そのものの工事の他に、足場の組み立て・撤去工事の費用が必要になります。このため、通常は屋根だけのリフォームではもったいない場合が多くなり、併せて外壁の塗装やシーリング(継目部分の防水)工事、雨樋の交換工事といったリフォームが実施されることがあります。

ある日突然、屋根や外壁が急に傷むということは非常に稀なのですから、1年に1~2回程度、我が家をぐるっと見渡す機会も作っておきたいものです。そして屋根のリフォームを検討する場合は、屋根だけに着眼するのではなく、住まいを維持するためのリフォームという本来の目的を見失うことなく、家全体を見渡した長期的なメンテナンス計画を立てて、無駄な費用を投じることがないように検討すべきなのです。




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