そこで今回は、悪質なリフォーム業者の手口について学び、その対処法・対策法をご紹介いたします。
【INDEX】
手口1) 見本(モニター)商法、補助金商法
手口2) 点検商法
手口3) 成りすまし商法
手口4) 引き継ぎ商法
手口1)見本(モニター)商法、補助金商法
足場の計画や塗装面積のチェックが必要な塗装工事において、家を見ただけで一瞬で費用を提示してくる業者には要注意! |
Aさんはその場で決められないことを伝えましたが、「この地域でモニターになっていただけるお宅は1軒だけですので、次の訪問先でモニターが決まってしまったら、もうこの特別価格では提供できません」と言われ、ついついその場で契約書にサインしてしまいました。
約2週間後、業者が塗装工事に来ましたが、施工写真を撮っていく様子もないまま、普通に工事は終わりました。後になってよく考えてみると、塗料の色についてこそ打ち合わせをしましたが、塗料の材質や施工方法についてなど、詳しい話を何も聞いていないことに気付き、Aさんは騙されたのではないかと不安になってしまいました。
「モニター」で「今日だけ特価」なんてまずありえない
このAさんは、業者の営業担当者に騙された可能性がかなり高いです。そもそも「モニター」を募集していること自体が、その地域で施工実績が無いことを意味していますし、その業者が提示している定価(400万円)に根拠があるかどうかもわかりません。一般的な戸建住宅の場合、外壁及び屋根の塗装工事は80万~120万円前後(ウレタン樹脂系塗料の場合)ですから、このAさんの事例から考えても、契約金額は相場金額の約2倍以上です。特殊な塗料を使っているとしても、そういった点について詳しくAさんに説明をしていない点が気になります。
最近ではこの「モニター商法」によく似た「補助金商法」というのも耳にします。例えば「通常は500万円する太陽光発電システム工事が、補助金を利用することで300万円で契約できるが、補助金が残り少ないので今すぐ申し込んだ方が良い」というような説明で契約を急がせようとするのです。
とにかく「特別価格」や「補助金」という甘い言葉をそのまま鵜呑みにするのではなく、しっかりと工事見積り書を提示してもらい、工事仕様(塗料の品質、施工方法など)についてや、補助金制度の資料をもらうようにして、即日契約するようなことは絶対に止めましょう。
次のページでは、「点検商法」についてご紹介します。