胃薬の種類について
胃腸薬、便秘薬も症状によって使い分けが大切です
胃薬の種類は、胃の調子を整える健胃薬、消化を助ける消化薬、胃酸の酸を中和する作用の制酸薬、胃酸の分泌を抑えるH2ブロッカー、過剰な胃酸から胃の粘膜のダメージを抑制する胃粘膜保護薬、胃の痛みを抑える鎮痙薬(ちんけいやく)などがあります。
それぞれ、目的に応じて成分が異なりますが、市販の薬では、1種類から数種類の成分が配合されて、様々な症状に対応するようになっています。
■健胃薬
食欲がわかない時に、胃の調子を整えます。
生薬の成分により、唾液や胃液の分泌を促し、胃の働きを活発にする作用
※市販薬には、生薬成分だけではなく、消化薬や制酸薬の成分と一緒に配合されて販売されているものが多く見られます。
・アロエ製薬健胃錠(小林製薬)
・イッケル(龍角散)
・イノセアアイソドリンク(佐藤製薬)
・液キャベコーワ(興和)
・黒丸ドリンク(第一三共ヘルスケア)
・新シグナル内服液(エスエス製薬)
・セルベール(エーザイ)
・ソルマック胃健薬(大鵬薬品)
・タケダ漢方胃腸薬A(武田薬品工業)
・パンシロン胃腸内服液(ロート製薬)
■消化薬
胃のもたれなど消化不良の時に、消化促進の作用があります
食べ物からの炭水化物(でんぷん)や中性脂肪を分解して消化を促す作用のある成分が入っています。
・ハイウルソ錠(佐藤製薬)(類似薬)※主成分は異なります
・新タカヂア錠(第一三共ヘルスケア)
・ワカモト消化薬(わかもと製薬)
■制酸薬
胃の痛み、胸やけに、出すぎた胃酸を緩和(胃酸の吸着・中和)、胃粘膜保護などをします。
主な成分として、炭酸水素ナトリウム、沈降炭酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、合成ケイ酸アルミニウムなどがあります。
なお、これらの成分は、健胃薬と逆の作用がありますので、一緒に飲むと双方の効果が期待できないことがあります。
・イノセア胃腸内服液(佐藤製薬)
・イノセアグリーン(佐藤製薬)
・太田胃散チュアブル(太田胃散)
・サクロン(エーザイ)
・新センロック(第一三共ヘルスケア)
・ロートAZ胃腸薬U(ロート製薬) 他
■H2ブロッカー
出すぎた胃酸に、胃酸の分泌を抑制します(胃酸の分泌に関与するH2受容体の働きを抑えます)
・アシノンZ (ゼリア新薬)
・アルサメック(佐藤製薬)
・アバロンZ(大正製薬)
・ガスター10(第一三共ヘルスケア) 他
(参考)
・胃の痛みに市販薬の効果とは?ガスター10
・こんなにある!胃薬の種類?健胃薬・消化薬
腸の薬について
■便秘薬便の水分量を増やし、その便や成分自体が腸を刺激し動きを活発にします
・コーラック(大正製薬)
・ウエストイン(小林製薬)
・サトラックス(佐藤製薬)
・スルーラック(エスエス製薬)
■便秘薬(刺激性下剤)
生薬成分で、主にセンナ、センノシド、ダイオウ、アロエなど分が含まれています。大腸の粘膜の副交感神経を刺激して、腸の動きを促進させたり、一部の製品は腸の水分吸収抑制作用があります。
・武田漢方便秘薬(武田薬品)
・大正漢方便秘薬(大正製薬)
■整腸剤
腸の働きを整える
急な効果は見られませんが、ビフィズス菌などが含まれ、腸内の善玉菌を増やすなどの働きで腸内環境を整える薬です。
・わかもと整腸薬(わかもと製薬)
・新ビオフェルミン(武田薬品)
・新ラクトーンA(アサヒフードアンドヘルスケア)
・ビオスリー(東亜薬品工業)
(参考)トクホも一つの選択肢! 便秘薬の選び方