膵臓がんの早期発見が難しい理由

胃がんや肺がん、大腸がんほどポピュラーではありませんが、意外に多いのが、膵臓がんです。すい臓がんは早期発見が難しいがんです。その理由を解説します。

膵臓の周囲には血管や消化管が多く存在しています。内視鏡で直接観察できないぞうき

膵臓の周囲には血管や消化管が多く存在しているため、病状が進行すると、治療が難しくなっていきます。
内視鏡で直接観察できない臓器であることも、早期発見を難しくしている原因です

膵臓は、体の中心部、肝臓の少し下側に位置し、背中側に接するようにあります。内視鏡で直接見ることができず、超音波検査でも消化管のガスに重なると観察しづらいケースもあります。

また、膵臓の頭部と呼ばれるところに腫瘍ができた場合は、胆汁の流れが妨げられて、眼球や皮膚が黄色くなる黄疸が見られることがありますが、胃がんにおける胃もたれや胃の痛み、大腸がんにおける下痢や血便など典型的な初期症状がないことも特徴です。

症状も出にくく一般的な健康診断だけでは難しいために、発見された時には、ほかの臓器に転移していたり周囲の血管や臓器に浸潤していたりして、手術が困難な状態に進んでいることも少なくありません。

ガイドの周囲でも、最近、壮年期の働き盛りの方が、見つかった時にはかなり進行していたというケースがあります。

飲酒・喫煙……膵臓がんの危険因子

お酒を飲みながらの

「お酒を飲みながらのタバコ。これがうまいんじゃないか!」という方には、耳の痛い話かもしれませんが、ぜひ気をつけていただきたいと思います

膵臓がんは、大酒家と喫煙家に多い傾向があります。お酒の適量は、人によって当然異なりますが、一般的には1日あたり日本酒換算で2合程度までといわれています。また、週に1~2日は休肝日を作ることも大切です。

そして、喫煙も膵臓がんの発生頻度を上げます。仕事のストレスもあり、毎夜のように深酒と飲みながらのタバコ、という生活は、膵臓がんの危険性を高くすると考えられます。

膵臓がんの早期発見法・対策法

症状が出づらいとはいえ、がんの共通の症状があります。それが、体重の減少です。いつもと同じように食べているのに、体重が減少していく。もし、3ヶ月で1割程度減少してるのであれば、一度、医師の診察を受けるようにしましょう。

また、PET検診は、膵臓のように内視鏡で直接観察できない臓器のがんを発見するためには有用な検査です。膵臓がんは、特定の遺伝子による遺伝疾患ではありませんが、飲酒や喫煙などの生活嗜好によって家族内での発生がみられることもあります。

ご家族やご親戚で膵臓がんの方がいらっしゃる場合には、一度、PET検診を受けてみてもよいでしょう。

治療については、最近では、新しい抗がん剤の開発も進み、少しずつ治療成績も上がってきています。予防を心がけ、早期発見・早期治療を基本としつつも、少し進んで状態で発見されても、慌てずに確実に治療を進める。これが、膵臓がんへの対策と言えます。

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