統合失調症は急性期の症状が消失した後も、現実の環境へ適応していくためのリハビリテーションが治療の重要な要素であり、良好な予後には周囲の理解、サポートは大変、重要です
統合失調症は幻覚、妄想など、現実と非現実の境がぼやけてしまう事が特徴的な心の病気です。現実と非現実の境がぼやけてしまった状態から、現実を取り戻していく為には、治療が不可欠です。

統合失調症の治療はどのようなものか、解説します。

急性期は入院治療・抗精神病薬による治療がメイン

統合失調症の発症メカニズムは完全に解明されていないため、その治療は外科手術のように根本的病因を取り除くというより、症状をコントロールする事に重点が置かれます。

統合失調症の急性期では、現実と非現実の境界がぼやけて、幻覚、妄想などの陽性症状が顕著に出現し、入院治療が望ましくなります。陽性症状は脳内神経伝達物質の一つであるドーパミンの機能異常と深く関連していて、ドーパミンの機能を正常化させる薬理作用を持つ、抗精神病薬によって比較的容易にコントロールする事ができます。

急性期の症状が消退し、退院後は外来通院になりますが、陽性症状の再発防止の為、長期間に渡り、治療薬の服用を継続する必要があります。急性期の症状が消失した後も問題となりやすい症状として、個人差がありますが、感情の浮き沈みの平坦化、意欲低下、興味減退などの陰性症状があり、近年、陽性症状のみならず、陰性症状の改善を図るために、非定型抗精神病薬と呼ばれる、治療薬が開発されています。

良好な予後は、周囲の理解・サポートが不可欠

現実と非現実の境界がぼやけてしまう急性期の症状が落ち着いた後は、再発防止のための維持的治療と共に、現実の環境へ適応していくためのリハビリテーションが重要です。

デイケアなどでの訓練や活動は、社会的機能を向上するために有用な手段ですが、家族など周囲の人の理解やサポートは不可欠な要素です。孤独な環境に陥りやすい患者さん本人の回復を良好にし、再発の防止を大いに助けることになります。統合失調症のみならず、心の病気に対する周囲の人の理解やサポートの有無は、病気の予後を大きく左右する重要な要素です。

統合失調症の症状については、こちらをご覧ください。


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