依存症/依存症の原因・症状・治療法

知っておきたい「依存症」のメカニズム(3ページ目)

最近よく聞く「依存症」とは、どんなものでしょう? 依存症になりやすいタイプは、どんな人なのでしょう? また、依存症の予防方法や対策方法とは?……依存症の基礎知識と対処の基本に迫ります。

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド


依存症を克服するには?

しかし、この作業は自分や家族だけの努力では、とても困難です。とくに、家族など周りの人が手を貸すことで、それに甘えて、依存がさらに悪化することもあります。したがって、自分の意志ではやめられないほど、強い依存の状態であれば、医療機関でしっかり治療を行う必要があります。

全国に、依存症の治療を専門的に行う医療機関があります。また、特定の依存症の治療を得意とする医療機関もあります。まずは、地域の保健センター保健所、各県にある精神保健福祉センターに連絡し、症状を詳しく伝えて、医療機関を紹介してもらうといいでしょう。

また、治療と同時に有効なのが、カウンセリング自助グループです。自分が抱えている「生きにくさ」をカウンセラーに話し、自分の軌跡や現状を受け止め、整理することによって、「何かに依存しなくても、生きられる自分」を目指していきます。また、自助グループは、同じ依存症を抱える人たちと気持ちを分かち合うことで、各々が自分の力で依存症を克服していけるように支え合う会です。当事者会や家族会、支援者や友人なども参加できる「オープン・ミーティング」もあります。

カウンセリングは、医療機関に所属しているカウンセラーが担当する場合が多く、医療機関から紹介してもらえる場合もあります。自助グループは、医療機関や地域の相談機関で紹介してもらえる場合もありますし、インターネット等でも探すことができます。

自分自身、そして家族に依存症の傾向があると気づいたら、まずはその依存症についてよく調べ、必要に応じて医療機関やカウンセリング、自助グループを利用して、克服していきましょう。

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