口の中を専門家が見ても発見することが困難な厄介な虫歯が、あるのをご存知ですか? その虫歯は、まるでトンネルを掘るように進行して、ある日天井が突然崩れて大きな穴が開きます。ときどき見られるこの虫歯についてガイドが解説します。


そもそもトンネル虫歯って何?

トンネル虫歯
歯の内部を虫歯がトンネルを作る?
歯並びが良い悪いにかかわらず、普通、歯と歯は接触して並んでいます。この歯と歯の接触部分は、歯磨きするだけでは、毛先が入り込めないため、大人になってからの虫歯に最もなりやすいポイントに挙げられます。

トンネル虫歯とは、この歯と歯の境目から、歯の内部に向かってトンネルを掘るように進行する虫歯のことです。


突然虫歯が現れるワケ

トンネル虫歯2
いきなり開いたその虫歯!トンネル崩壊の結果かも?
それまで何の違和感もなかったのに、突然虫歯の大きな穴が開き、物が挟まるようになることがあります。

これはトンネル虫歯の仕業です。トンネル虫歯は歯と歯の間の僅かに接触している部分が入り口となって、虫歯が歯の内部に進行していきます。そのため入り口は外からはまったく見えないため、本人も知らずのうちに進行するのです。

ある程度歯の内部でトンネルを拡大させた後で、ちょっと硬いものを食べたりすると、トンネルの上部の壁の役目をしていたエナメル質が突然崩壊します。トンネル崩壊が起こると、それまで虫歯の穴が無かった歯にいきなり大きな虫歯の穴が現れるという仕組みです。


検診で見逃されやすいワケ

歯と歯の間は虫歯になりやすいポイントの一つです。したがって、病院などでの検診の際にも、真っ先にチェックしています。通常はこの時点で発見されます。

しかし、目視でのチェックでスルーされてしまうことがあります。その原因は主に次の3つです。

虫歯の入り口が見えない
普通虫歯では、歯の内部に通じる穴が必ずあります。しかしトンネル虫歯では、穴が歯と歯の接触している部分にあるため、どの角度から確認しても穴を見つけることが出来ません。

■虫歯内部の色が変化しない
トンネル内部の色が変色していれば、発見しやすくなります。しかしトンネル虫歯の中には、トンネル内部の色がそれほど変化していない場合や、トンネル上部の壁が厚いために、外からは正常に見えてしまうことがあります。

■症状がほとんど無い
トンネル虫歯は、外観が正常に見えるだけでなく、大きな虫歯になっても症状がほとんど無いことがあります。「時々しみるときがある」程度の軽い症状が多いため、発見が遅れがちです。

トンネル虫歯を発見する方法

パノラマレントゲン撮影
見えない虫歯はレントゲンで偶然発見されることもある
トンネル虫歯を発見するのに最も確実な方法は、レントゲンです。専門家による目視で正常な状態にしか見えない歯でも、レントゲンで確認すると確実に虫歯を発見することが出来ます。

私たち専門家でもレントゲンで確認し、実際の治療を行いますが、外見が正常に見える場合などは、歯を削っていく段階で「もしかして健康な歯を削っているんじゃないか?」と感じるほどです。虫歯のトンネルに到達すると、「ガクッ」と回転器具の先端が落ち込み、はじめて虫歯が確認されるのです。

トンネル虫歯の原因は、歯と歯の間に物が挟まった状態が長期間続いていることが多いため、予防するためには、食生活を見直し、就寝前に飲食を控えることや、デンタルフロスを使用する、など歯と歯の接触部分の表面を虫歯菌によって溶かされないようにすることが大切になります。

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