ジェネリック医薬品って?
ジェネリック医薬品の説明を理解してから選択しましょう |
A:はい。最近、ジェネリック医薬品について色々なところで広告されていますね。
ジェネリック医薬品とは、一言で言うと「特許が切れた成分の薬」のことです。
(以前のガイド記事(2004年)参照)
・お薬経済研究室 ジェネリック医薬品で安くなる?
・お薬経済研究室 ジェネリック製品の弱点
もう少し詳しくご紹介します。
まず、製薬会社は新しい薬を研究開発し、販売しています。新しい薬は、開発してから 20~25 年間程度、特許を取得して販売を独占することができます。この新しく開発されて市場に出る薬のことを「新薬」や「先発医薬品」または「先発品」といいます。
また、その薬の特許が切れた後、同じ成分で同じ効果、さらに安全性が確立されたものを、開発した製薬会社以外の会社が製造して販売することができます。このように特許が切れた成分の薬を「ジェネリック医薬品」または「後発医薬品」「後発品」といいます。
「ジェネリック」ってどういう意味?
薬が開発段階にあるとき、薬は、「薬の成分」で呼びます。この成分の名前を「成分名」または、「一般名」といいます。そして、製薬会社はその薬を発売する際に、消費者が覚えやすいような名前を付けます。これを「商品名」をいいます。
たとえば、アセチルサリチル酸 (アスピリン) は成分名で、「バファリン」は商品名となります。この商品名のことをブランド (Brand name) といい、一般名 (成分名) のことをジェネリックネーム (Generic name) といいます。
後発品の普及率が高いアメリカでは、後発品の薬を処方するときに一般名 (成分名) を記載することから、日本では後発品の薬を「ジェネリック (Generic)」と呼ぶようになりました。
ジェネリック医薬品は安いの?
先発医薬品と異なり、ジェネリック医薬品は、先発医薬品の特許が切れた成分を薬にしているため、開発費がほとんどかかりません。薬によっても違いますが、先発医薬品の研究開発は、約 10~15 年、250~800 億円程度かかると言われます。一方、ジェネリック医薬品は、3000~5000 万円と、桁違いの製造費です。そのため、同じ成分の薬でも、ジェネリック医薬品は、先発医薬品より 3 割から 6 割程度安い価格設定になっています。
ただ、安いといっても日本では、薬の料金は、保険で薬の値段 (薬価) の 3 割負担となっているため、もともと安い薬だと数十円から数百円の違いとなりますので、それほど安くなったと感じない場合もあるようです。
※歴史のある薬の中には、ジェネリックの方が若干高くなっている場合もあるようです。
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