「ハードタイプのコンタクトレンズは大丈夫」と安心している方もいらっしゃると思いますが、ちょっと注意が必要です。下の図にあるように、眼の構造を見てみると、角膜の前に涙液(るいえき)が溜まっています。その涙液はただの水ではなくて、水分の蒸発を防いで眼球の乾燥などを防ぐ働きがあります。そして、涙液はそこにただあるのではなくて、少しずつ循環しています。
コンタクトレンズをつけた環境で涙液は、レンズの下に多くその周りは少なくなりがちになるといわれています。そして、コンタクトレンズは目の乾燥をさせてしまう事もよく言われていることです。この事から、ハードタイプのコンタクトレンズであっても、装着したまま目薬をつけると薬の効果が充分えられなかったり、さっきお話しした成分によって目に思わぬ負担をかける事が考えられます。
そして、ハードタイプであっても酸素透過性の優れた製品では目薬成分のレンズへの影響も心配です。
このように、コンタクトレンズを装着したまま点眼をする事は「眼に対する影響」と「レンズに対する影響」の両方が考えられます。
▼・・・で、どうするの?
やっぱり目薬を差すときは、コンタクトレンズを毎回はずして使用してください。そしてハードタイプか使い捨てタイプのタイプのコンタクトレンズをお使いになった方がいいようです。
そして、レンズをはずして点眼した場合には10分程度してから装着した方がいいようです。
▼さらに・・・
~其の壱~
点眼した時に、目がしみるタイプの目薬は、その刺激によって涙が出てきてしまい、薬の成分が流されてしまう事が心配されます。しみないタイプだったとしても薬が効果を示すようにまんべんなく行き渡るようにするため、10分程度時間をおいて装着したほうが良さそうです。たとえば、1日2回の場合、朝起きてすぐと寝る前にもう一度点眼をされるのがいいでしょう。
~其の弐~
使い捨てレンズには、「1日タイプ」と「2週間タイプ」のものがあります。2週間のタイプは経済的に優れているのかもしれませんが、眼への負担は使い捨てではないものとあまり替わらないようです。使い捨てタイプをおすすめするとしたら1日タイプがおすすめのようです。
▼結局
花粉症がひどくて、目薬とコンタクトレンズを同時に使わなければならない方は、使い捨てタイプの使用の検討もしてみてはいかがでしょう。もちろん、この時期だけメガネに切り替えられればその必要がありませんが・・・。結局、いろいろな問題が考えられるコンタクトレンズと目薬の併用は、医薬品メーカーとレンズメーカ-などによる検討が充分ではない現在、避けておいた方が無難という事です。まずはあなたの大切な目を、そして高価なコンタクトレンズのためにあなたのそのちょっとのわずらわしさは我慢しましょう。
【関連リンク】
・ぎもんしつもん目の辞典
from Ocular.net
・すきすき目薬
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