ニューキノロン系
もともとはキノロン骨格という構造上の特徴で分類されていた種類の、新しい製品群で合成抗菌薬(*2)です。様々な種類の菌に対して効果を示し、その抗菌力も優れているのが特徴です。また、抗菌活性を持ったまま排泄されるので、泌尿器系の感染症にも効果を示す事が多いです。~ロキサシンという名前が付けられ、オフロキサシンが有名でしたが薬の飲み合わせの問題が指摘され新しい種類に変わりつつあります。
*1:抗生物質-生物によって合成されるものが起源となった物質、他の細胞増殖を妨害する働きをもつものをこのように分類されています。
*2:合成抗菌薬-化学的に合成、抽出がなされたもので抗生物質とは分けて考えられています。
この二つはどちらも病原性の細胞増殖を抑制する働きをもち、化学療法剤という種類に入ります。
抗生物質は抗菌力が強いのが良いのではなく、目的に合わせた最も弱いものがよいのです。ゲームの魔法も同じですね、無駄にエネルギーを使わないようにそのモンスターの特性とレベルに合わせた最も効率のよいものを選ぶのですが、薬だっておんなじです。副作用などの身体への負担がないように必要に応じた種類を選ぶ必要があるのです。それに耐性菌の発生阻止なども理由に挙げられるからです。
とはいうものの結局!
病原性細菌の感染については清潔を心がけ、栄養や睡眠を充分取って免疫力の低下を防ぎ、少しぐらいの感染では広がらないように、またなってしまったら体調の変化を敏感に察知して早めに対応する事が大切です。これからは風邪がはやる季節です。皆様も注意してお過ごしください。
参考文献:治療薬マニュアル2001(医学書院)
関連サイト
(抗菌薬インターネットブック)
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