アスピリンの作用
アスピリンは、痛みを感じる物質を作る過程に関係している酵素であるシクロオキシゲナーゼに対して、この酵素の働きを阻害することで、解熱鎮痛の作用をもたらします(シクロオキシゲナーゼ阻害によるプロスタグランジンの産生抑制)。実は、この痛みに関係する酵素のシクロオキシゲナーゼは、血液が固まるときにも関係する酵素なのです。そのため、アスピリンを服用することでシクロオキシゲナーゼを阻害し、血液が固まるのを防ぐ効果があります。
この効果は、アスピリンが少量の場合に期待できます(アスピリンジレンマといい、量が多いとアスピリンはクロオキシゲナーゼを阻害することでプロスタサイクリンという血栓を作らないようにする物質も阻害して、血液が固まる作用も示してしまうため)。
なお、バファリン81mg錠を含め、アスピリンが含有されている薬を飲み続けている時には、血が止まりにくくなるなど出血傾向がみられます。
そのため、他の病気で病院にかかるときや、薬局で他の薬を飲む際には必ず伝えてくださいね。特に手術の際には絶対に伝えてください。
また、市販で売っているバファリンとは内容が異なりますので、バファリン81mgがなくなったからといって、市販薬で代用しないでくださいね。
今回の質問者の方のように、分からないことがありましたらそのままにせず、薬を受け取る際に薬剤師に聞いてみてください。
薬の効果には一部心理的なものもありますので、安心して、正しく服用することが大切です!
*ネット上での診断・相談は診察ができないことから行えません。この記事は実際の薬局などでの会話をもとに構成したものです。相談が必要な方は、医師や薬剤師に実際にお聞きください。
【参考書籍】メルクマニュアル
【参考リンク先】
アスピリン>お薬110番
プレスリリース>ブリストルマイヤーズ社