癌(がん)/主治医との関係づくり・セカンドオピニオン

セカンドオピニオン、医師に遠慮は無用です(2ページ目)

セカンドオピニオンとは、自分が受けている治療について、他の医師の意見を聞くことです。言葉は一般的になってきましたが、まだまだ、活用されているケースは多くありません。

狭間 研至

執筆者:狭間 研至

医師 / 癌ガイド

セカンドオピニオンは事務的に行われます

セカンドオピニオンは事務的に
セカンドオピニオンは、医師にとって日常業務の一つになっているのが現状です。また、自分の治療法の妥当性を他の医師が証明してくれるというメリットもあります。
少し大きな病院のHPを見てみると、「セカンドオピニオン外来」というものがもうけられています。通常の診察と違って、自費診療になりますが、大学病院でも弁護士さんの法律相談を参考に、1時間5,000円前後で行っているところがあります。

医師の多くは、セカンドオピニオンを患者さんがおっしゃることは、時代の流れだと考えています。また、それによって今後の治療に差がでるということはありません。本能的に、全力を傾けて治療に当たるのが医師だと、私は思います。

また、セカンドオピニオンには、意外な効用があります。それは、自分が提案もしくは、行っている治療の妥当性を、他の医師が証明してくれるケースが圧倒的に多いということです。

手術や抗がん剤治療は、一生にそう何度もないことです。納得して、治療を受けるためにも、遠慮だけの理由からセカンドオピニオンを避けることはありません。

ドクターショッピングは避けましょう

ドクターショッピングとセカンドオピニオン
セカンドオピニオンも繰り返すと、それは、ドクターショッピングになってしまいます。多くても3回までに留めるのが賢明です。
セカンドオピニオンについて、一つだけ注意があるとすれば、「自分が希望する見解が得られるまで、何度も繰り返す」ということです。

たとえば、がんの患者さんで「手術が必要」と言われたとしましょう。でも、本当に必要かどうか、別の医師の意見も聞きたいということで、セカンドオピニオンを得られることは非常に重要です。

しかし、なんとしてでも手術以外の方法で治したい、ということで、そのような答えを返してくれる医師に会うまで、何度も何度もセカンドオピニオンを繰り返すことは、やはり、避けた方が良いと思います。

特に、がんについては、診断が確定した時点で、速やかに治療に移行することが必要です。幾人もの医師を受診して回る「ドクターショッピング」にならないためにも、セカンドオピニオンを得るのは、3回までに留め、その後は、主治医の先生とよく相談しながら、治療に取りかかることが大切だと思います。



【関連リンク】
がんで手術ができないと言われてしまったら……
 ⇒がんで手術ができないって、どういう状態?(All About がん・がん予防)

なんと言っても、一番頼りになるのは、目の前の主治医です
 ⇒ 主治医を活用するための3つのポイント(All About がん・がん予防)


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