調査をしたアン・マリー・マッカーシー博士と共同研究者達によると、従来の考え方に反して糖尿病の重さよりも、子供達の家族の『収入』や『生活態度の問題』のほうが、学校の成績に関連が大きいことが分かりました。
もちろん、糖尿病の影響がないわけではありません。血糖コントロールが上手にできない子供は学校の成績もいまイチだったのです。これはどちらが先だか分かりません。成績のいい子供は血糖コントロールもよくできると言うことも可能です。
病院で血糖コントロールを十分にマスターしきれずに退院した子供達は学校の成績もよくありませんでした。研究者達が気がついたのは、頻繁に血糖値を測ってインスリンを少量注射する、いわゆる強化インスリン療法を行っていながら、度々低血糖を起して入院する少数のグループの子供達の存在です。明らかに標準テストの成績が低いのです。
脳にとって血液中のブドウ糖は欠くことが出来ないエネルギー源です。過剰のインスリン注射で脳にブドウ糖が届かなければ危険です。この子供達への特別の配慮と治療法の再検討を研究者は呼びかけています。
Diabetes Care 2003;36:112-117
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