強迫神経症・不安神経症・パニック障害/パニック障害

酸素とパニック発作の関係(2ページ目)

生命を維持する為に必須の酸素。酸欠になって、酸素を求めるときは勿論ですが、不安やストレスなどが原因で、呼吸が発作的に速く深くなる事もあります。これはパニック発作の引き金にもなるのです。

中嶋 泰憲

執筆者:中嶋 泰憲

医師 / メンタルヘルスガイド

過換気症候群の詳細とその対処

発作的に呼吸が速く深くなった時に出現する症状には、以下のようなものがあります。

・意識が遠くなる
・息苦しさ
・めまい
・発汗
・動悸
・胸痛
・指や口の周りのしびれ
・痙攣
・「このまま死んでしまうのではないか」といった強い不安、恐怖感が生じる

こうした症状は一時的なもので、過換気の発作が終わると消失し、体に永続的なダメージはありません。過換気症候群は10~20代の若い女性に多く、半数以上にパニック障害を合併すると言われています。

過換気症候群への対処で最も大切なことは、呼吸をコントロールして、体内の二酸化炭素のレベルを上昇させ、大きくアルカリ性に傾いてしまった血液中の水素イオン濃度を正常域に戻すことです。息をしばらく止めて呼吸を浅くゆっくりさせたり、また、紙袋の中で呼吸し、口から出されて紙袋の中に溜まった二酸化炭素を再び吸い込むことによって、血液中の二酸化炭素の濃度を上げるといった方法が行われます。


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