喫煙が習慣化するとニコチンに対して依存が生じます |
止めたいのに止められない最大の理由は、タバコの成分であるニコチンに対して、身体的にも精神的にも依存が生じている為です。今回は、禁煙を難しくするニコチン依存とはどのようなものか、また、心の病気と言って良いのかという点について、お話したいと思います。
ニコチンの作用
「タバコを吸うと、心が落ち着き、頭がすっきりする」などと言われますが、タバコの効果は、ニコチンが脳内の神経系を刺激する事によって生じます。タバコの煙を吸い込むと、ニコチンは肺の毛細血管に吸収され、血流に乗って、15秒以内で脳に到達します。ニコチンの作用は数分でピークに達し、タバコの効果はすぐに実感できます。しかし、ニコチンは肝臓で代謝され、約2時間で血液中の濃度が半減しますので、ニコチンの作用は長く続きません。喫煙が習慣化すると、ニコチンに対して心身共に依存するようになり、体からニコチンが切れてしまうと、退薬症状と呼ばれる不快な症状が現れてきます。また、「朝一番のタバコはうまい」とよく言われますが、眠っている間に、肝臓が血液中のニコチンを取り除いてしまうので、朝起きた時は、血液中のニコチンがほぼゼロになり、体がニコチンを欲しやすくなります。
>>それでは、退薬症状の詳細は? 次ページへ>>