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P1.  男性ホルモンが多いわけではない!?“男性型脱毛症”

P1.  うす毛と思ったら「円形脱毛症」だった!ということも

P2. 女性の本音に直撃!「男性のうす毛をどう思いますか?」

20代後半以降の大人の男性なら、誰でも一度は“うす毛”や“抜け毛”を心配された経験があるのではないでしょうか。「オヤジもハゲていたから俺もなるかもしれない」「髪がうすくなったら、途端にモテなくなるんじゃないだろうか」など、男性にとって髪をめぐるストレスは大きいと思います。

そこで、今回は“うす毛”と“抜け毛”が起こるメカニズムについてしっかり押えましょう。また巻末では、うす毛をめぐる大人の女性の本音トークもご紹介します!


■男性ホルモンが多いわけではない!?“男性型脱毛症”

大人の男性に最も多いのが、“男性型脱毛症”といわれるうす毛・抜け毛。脱毛する場所は、主に前頭部と頭頂部。どちらかが先に進行していく人もいれば、同時にうすくなっていく人もいて、抜け方はさまざまです。思春期を過ぎたころから起こりやすくなり、年齢とともにゆっくり進行していきます。

毛髪は成長して抜けるまで、約2~6年の「成長期」、約2週間の「移行期」、約3ヶ月の「休止期」という3つの段階を経て一巡しますが(ヘアサイクルといいます)、この成長期が短くなり、休止期が長くなってしまうのが男性型脱毛症です。つまり、成長期で毛髪が太くしっかり育たないうちに、長い休止期に入ってしまうため、毛髪がうすくなり、脱毛の部分が目立つようになってしまうというわけです。
この脱毛症に大きく影響しているのが「テストステロン」という男性ホルモン。このテストステロンが毛根側の男性ホルモンの受容体(レセプター)と結合すると、毛髪の細胞分裂を抑制したり、頭皮の皮脂の分泌を促進したりして、毛髪の発育を阻害すると考えられています。

ところで、「男性ホルモンが多いと、うす毛になりやすい」と思われている方が多いですが、これはどうでしょう。答えはNG。問題は量ではなく、毛根における男性ホルモンの受容体の感受性が高いか低いかが影響します。この感受性は遺伝によって受け継がれるため、両親のいずれかの家系にうす毛の人が多いと本人もうすくなる可能性が高くなるというわけなのです。

また、うす毛・抜け毛を引き起こす要因はこれだけではありません。ストレスの蓄積や血中脂肪やコレステロールの過多などによって血管が収縮し、毛根に十分な酸素や栄養分が行き渡らなくなること、また洗髪をしっかりしないことによって毛穴に皮脂がつまってしまい、皮膚呼吸が妨げられたり、皮膚が炎症を起こすことなども影響します。

遺伝的要因は仕方がないとしても、日頃の生活習慣によって脱毛の進行も促されますので、ストレスを回避する脂肪の多い食べ物を食べ過ぎない洗髪はこまめにし、頭皮をマッサージしながら洗う、などのポイントには日常的に気をつけたいものですね。


■うす毛と思ったら「円形脱毛症」だった!ということも

ところで、合わせ鏡をしたときに、頭に500円玉くらいの抜け毛を発見したことはありませんか?突然部分的にごっそり毛が抜けるようであれば、「円形脱毛症」の可能性もあります。円形脱毛症は、頭の後ろ側など自分では気づきにくい場所に発生することが多く、家族や友人に「この部分ハゲてるよ」などといわれてて気づくことが多いようです。

円形脱毛症は男性型脱毛症とは脱毛のメカニズムがまったく異なり、過剰な自己免疫反応によって引き起こされると考えられています。免疫反応とは、ウイルスや菌などの異物が体に侵入してきたときに、それをやっつけるための防御反応のこと。花粉やハウスダスト、食物などに対する「アレルギー」は、免疫反応の代表的なものです。

しかし、ストレスなどなんらかの原因によりこの免疫のメカニズムが狂い、自分の体の一部分を異物とみなして攻撃してしまうことがあり、これを“自己免疫反応”と呼んでいます。円形脱毛症もそのひとつ。髪の毛をつくる毛母細胞を異物とみなして攻撃するため、育毛活動が阻害されてしまうのです。500円玉くらいの脱毛が2~3個できる「単発型」といわれる脱毛症が最も多いのですが、頭全体の毛髪が抜けたり、うぶ毛やわき毛など全身の毛が抜けてしまうものもあります。(下表参照)


円形脱毛症の分類
単発型
多発型
全頭型
汎発型
頭に500円玉くらいの脱毛が1~3ヶ所程度起こるタイプ 頭のあちこちに単発型を繰り返すタイプ 頭の毛がすべて抜けるタイプ 頭だけでなく、全身の毛も抜けるタイプ

単発型の場合はストレスをためない生活を心がけながら3~4ヶ月ほど様子を見れば、ほとんどの場合また生えてくるのであまり心配はいりません。しかし、広範囲にごそっと抜けてしまう場合には、脱毛症に詳しい皮膚科の専門医のもと、ステロイド剤や血管拡張剤、抗アレルギー剤などによる薬物療法や、紫外線や赤外線、液体窒素を利用した理学的療法を組み合わせて、治療をする必要があります。

いまのところは対症療法で様子を見るほかないため、根本的に治療することはできないのですが、早めに治療を進めるとそれだけ早めに進行を食い止めることができます。また、背後に内科系の疾患が隠れている可能性もあるので、単発型円形脱毛症の場合でも早めに治療を受けることがベストだと考えます。

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