今回は用語解説シリーズです。サイトやメルマガの方の質問に時々、来ている質問があります。それは受精卵の「ハッチング」ってわかりにくいので詳しく教えてくださいという質問です。本日はその解説を行ってまいりましょう。

ハッチングとは?


卵管膨大部で受精した卵子は分裂を繰り返し、5~6日目には胚盤胞になります。 胚盤胞が子宮内膜に着床する為には透明帯という殻を破って外に脱出しなければなりません、これをハッチング(う化)と言います。

通常、受精した卵は卵管内の透明帯溶解酵素によって透明帯は柔らかくなり、薄くなります。そして胚盤胞へと発育するに従い、その容積が増え、透明帯を飛び出ることになります。そして、その後、子宮内膜に着床をすることになります。
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受精から着床までの様子です。

アシステッドハッチング(孵化補助)


体外受精や顕微授精の場合は卵子と精子を体外培養されます。その時に胚の透明帯が何らかの理由で肥厚や効果等の質的変化を起こすことがあり、それにより着床障害を起こすことがあります。
そこでアシステッドハッチングという技術で透明帯を薄くしたり、穴を開けたりして、着床率の改善を図ることがあります。通常、質問が来るのはこのことを意味しています。

アシステッドハッチングの適応


通常は体外受精を何回も行ったけれど、なかなか着床しない症例や38歳以上の高年齢の症例や凍結融解胚のように凍結で透明帯異常をきたしているケースなどに使われています。
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アシステッドハッチングのイラストです。

アシステッドハッチングの方法


じゃあどのような方法で透明帯を処理しているのでしょうか?実は化学的方法と機械的方法の2種類に大別できます。化学的方法では酸性Tyrodeなどの強酸性の薬剤やプロナーゼのような酵素を用います。

一方、機械的方法はマイクロマニピレーターやレーザーを使います。最近では化学的方法は卵子に悪影響があるということでレーザーを使う不妊専門クリニックが増えています。

参考サイト
アシステッドハッチングについて(越田クリニックメールマガジン)
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