「おしっこ」のトラブルに関する医学用語
尿に関する問題、年齢のためだとあきらめていませんか? |
- 頻尿……トイレ(尿)の回数が多い
- 多尿……1回ごとの尿の量が多い
日中のトイレの回数には個人差が大きいと思いますが、夜間に排尿のために何度も目が覚めて睡眠を妨げることがあっては健康にも影響してしまいます。そこで、ここでは頻尿という言葉の意味を、昼間のトイレの回数がおおまかに10回以上、夜間にトイレに起きる回数は2回以上を目安として説明を続けます。
頻尿の原因
頻尿の原因を考えるには、1回ごとの尿の量が多いかどうか、つまり多尿を伴うかどうかがポイントとなります。例えば頻尿かつ多尿である場合には、加齢あるいは糖尿病などの病気による腎臓機能の低下、血液中の電解質の異常(高カルシウム血症、低カリウム血症)、治療のための利尿剤の影響ということがあります。こうした原因がはっきりすれば良いのですが、実は精神・心理的な影響で単純に水の飲みすぎであったということもあります。では、1回ごとの尿の量は少ないのに頻回にトイレに行く、という場合にはどう考えるかですが、夜眠っているときにも頻尿であるかどうかが病気を見分ける大きなポイントです。昼間には頻繁(ひんぱん)にトイレに行くのに、寝てしまえばトイレに起きることはない、という場合には精神的な影響であることも多いようです。その反対に、昼夜を問わずトイレが近いという場合、尿路感染症(膀胱炎)の他に前立腺肥大症が原因となっている可能性があります。今回の主題である50代以降の頻尿の原因について考えてみましょう。
次のページでは前立腺肥大症についてご説明します。