C型肝炎は無症状の病気です!
肝臓は沈黙の臓器。症状がなかなかでないのです。 |
理由の一つは、非常に炎症がゆっくり慢性的に進むために急性肝炎のときにみられるような肝障害が起きないため。もう一つの理由は肝臓の細胞は再生能力が高く、炎症で失われた細胞を補ってしまうためです。この補完がパーフェクトならよいのですが、慢性炎症に伴う再生を繰り返していると次第に機能している肝細胞数が減って来て、最終的には肝不全の状態になってしまいます。最初だけ症状がない分、恐い病気です。
主な感染源は輸血
C型肝炎の主な感染源は輸血です。1990年以前に輸血を受けた事がある方では、明らかにC型肝炎の感染率が高いのは事実です。現在の日赤が供給している輸血用の血液では、C型肝炎の危険性はほとんどないと考えて問題ありません。いわゆる薬害訴訟では輸血ではなくて、血液から作った血液製剤が感染源として問題となっています。もう一つ日本で感染を広めた可能性があるのは、昔に針を交換せずに接種していた予防注射です。白黒映像のニュース映画に針を換えずに並んだ人に予防注射を接種している映像が記録されています。
予防接種とは別の針。入れ墨とC型肝炎の関係も指摘されています。一方、最近の機械で行う入れ墨ではC型肝炎の危険性はないとされています。
血液検査で判るC型肝炎の感染の有無
企業検診で採血が実施されています。肝機能検査を検査項目に取り入れている企業もあります。しかし、通常の肝機能検査が基準値以内でもC型肝炎の可能性があるのです。C型肝炎は、ウイルスに対する抗体を持っている人は既感染者ということになる少し変わったウイルスです。採血する機会があった時に一度検査することをお勧めします。>>陽性でも慌てずに! 次ページではC型肝炎対策を考えます。>>