北欧のフィンランドの研究では、キシリトールガムには、虫歯の予防効果があります。今回は、そのキシリトールガムの効果的な噛み方を説明します。
化学記号はできるだけ避けますが、物の性質を説明する時に少し使います。
キシリトールには、加えて整腸作用もあります。
キシリトールガムの噛み方は、一度にたくさん口に入れず、食後にできるだけ長時間噛む事です。
【キシリトールは糖アルコール】
お酒に入っているのは、エタノールで、キシリトールと語尾の共通音は、カタカナ書きでオールです。実は、キシリトールはエタノールと同じアルコールの一種です。キシロース(糖)にOH(水酸基)がついた形になったのがキシリトールです。糖とアルコールの両方の性質を持つので、糖アルコールと呼びます。
【虫歯菌を騙そう!】
キシリトールの虫歯菌への作用の一つ目は、生物学的なエネルギーのATP(アデノシン三リン酸)を無駄使いさせる事です。
二つ目は、菌の中に分解しにくい代謝産物を溜めさせる事です。
キシリトールガムを噛み始めると唾液に少しずつキシリトールが溶け出します。虫歯菌は、ATPを使って、糖として吸収します。
虫歯菌は、せっかく吸収したキシリトールですが、糖ではなくて糖アルコールのために、ATPを得る形では分解する事ができません。
虫歯菌は、キシリトールを菌の外に捨てるために、またATPを使う事になります。しかし、虫歯菌の中に、ATPを作れない形の代謝産物がだんだん溜まっていきます。虫歯菌は、ATPを失った上に代謝産物が蓄積して、最後に死滅します。
キシリトールガムの噛み方は、長く噛む事が大切です。複数枚ガムを噛むならば、一度に噛まずに、時間をずらして、口にいれるようにしましょう。
【キシリトールガムのもう一つの効果】
キシリトールガムには整腸作用があります。いわゆる腸の善玉菌の代表のビフィディス菌などの乳酸菌は、キシリトールを有効に分解できて、キシリトールから酪酸や乳酸を作り出します。できた乳酸や酪酸のような有機酸は悪玉菌を押さえる効果があります。
キシリトールは、虫歯の予防効果と共に、整腸作用がある糖(糖アルコール)です。
関連サイト
キシリトール
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