たばこ税は1箱あたりいくらかかっているのか?
喫煙者は模範的納税者? |
たばこにかかる税金は5つあります。1つは国のたばこ税で、1本につき3.552円かかります。2つめが道府県たばこ税で、1本につき1.074円。3つ目は市町村たばこ税で、1本につき4.372円。
そして、「たばこ特別税」。この収入は「国債整理基金特別会計」に組み込まれます。つまり、国債償還に充てられているわけです。1本につき0.82円。最後にかかる税金はもちろん、消費税です。
20本300円のたばこの場合、たばこ税の割合はおよそ175円。消費税とあわせると、たばこ一箱あたり約63%の税金を「吸って」いる計算になります。
しかし外国のたばこにかかる税金は消費税(付加価値税)を含めるともっと高く、デンマークなどは価格の約81%が税金。79.5%が税金のイギリスで20本入り一箱のたばこは、2002年時点で790円もします。
たばこ税増税で財政再建?
さて、自民・民主両党の国会議員が中心になって、たばこ税引き上げをめざす超党派議員連盟ができることになりました。合い言葉は「一箱1000円」。たばこ税を引き上げて1箱1000円にすれば、机上の計算ですが8兆円の税収増になるといわれています。これなら消費税率引き上げを完全に阻止するのは難しいとしても、引き上げを抑制することはできる、というわけです。
この動きの中心人物が中川秀直・元幹事長。いわずとしれた「上げ潮路線」派の中心人物ですね。「財政再建派」が唱える消費税率アップに対抗する狙いがあるようです。
もっとも1000円に値上げして8兆円増えるかどうかは、「1000円でもたばこを吸い続ける人がどれだけいるか」にかかっているわけですが……。
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