名刺の肩書きとは大違い! 実態の伴わない「偽装管理職」が蔓延……。 |
【CONTENTS】
■1ページ…… 「名ばかり管理職」への残業代支給は、苦肉の策?!
■2ページ…… 「名ばかり管理職」とは? 月給が8万円ダウンしたケースも!
■3ページ…… 病院でも、医師のタダ働きが横行!
「名ばかり管理職」に残業代支給! でも……
日本マクドナルドは5月20日、「名ばかり管理職」に対する残業代不払い方針を見直し、8月から残業代を支給することを発表しました。支給対象になるのは、直営店長と各地域の店舗管理責任者計2千数百人。「これでやっと、サービス残業=タダ働き分の報酬が受け取れる!」と思いきや、会社側は、残業代を支払う代わりに職務給=店長手当を廃止することで、人件費の総額を変えない方針。また、残業抑制策が強化されることもあり、「仕事量が減らなければ、かえって『陰のサービス残業』が増える?」と、危惧する声もチラホラ……。裁判では強気一辺倒! でも、企業イメージが……
こうして同社が「英断」に踏み切った背景には、ある判決の存在があります。同社の店長が、未払いの残業代などを会社に求めた裁判で、東京地裁は今年1月、「店長は管理職に当たらない」として、過去の残業代などの支払いを命令! これに対し同社は、「店長は管理監督者だから、残業代支給の義務はない」と、この判断を不服として控訴中。つまり、裁判でまだ争っているにもかかわらず、残業代支給に踏み切ったというわけです。そのココロは……係争中とはいえ「違法」とされた仕組みを続けることで、これ以上企業イメージが悪化するのは避けたい?ところで、「名ばかり管理職」への残業代支給に踏み切ったのは、外食産業の同社だけではありません。セブン-イレブン・ジャパンやAOKIホールディングス(紳士服)など、流通業界では上記判決を機に、方針転換する企業が相次いでいます。そこで、「名ばかり管理職」とはどんな人たち? どれほど過酷な労働を強いられているの? → 次のページへ