長い期間の金利は国債の売り買いがものさしになる
長期金利は国債のオークションで決まる |
10年の長期国債は、もともとは国が投資家から10年間お金を借りるために発行した借用証書です。しかし、これを買った投資家は、10年間ずっとそれを持ち続けて(すなわちずっと国に貸したまま)というわけではありません。
貸した側にも資金繰りがありますので、10年経過しないうちに、やっぱりお金が必要になるケースも出てきますし、もっと利益が得られる運用に回したい場合もあります。その時は国に対して「途中ですが、あの貸したお金を返してください」とはいわず、誰かに国債を売ることで、お金に換えます。誰かにその国債を売る場所が、債券市場というオークション会場なのです。
例えば、過去に年利5%の利率で発行した国債が債券市場に売りに出されたとします。償還までの期間を考えた上で、今の金利からすると魅力的な金利だと投資家が判断すれば、債券市場というオークション会場では、国債の額面以上の価格で買ってもらうことが出来ます。逆に、例えば1%未満のような、あまり魅力のない利率で発行された国債は、債券市場で額面以下の価格でしか買い取ってもらえません。当然ですよね。誰もが、高い金利で運用したいからです。
そういえば、金利のニュースなどで、「利回り上昇(債券価格は下落)」と書かれているのを見たことはありませんか?このナゾは、次のページで!