(2003.10.08)
1ページ目 【内閣改造って何?】
2ページ目 【短い内閣改造の周期と政治】
【内閣改造って何?】
たくさんの議員に大臣ポストを配分するためのしくみ
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政治についての基本知識と基本用語
Q:小泉内閣が内閣改造を行いましたけど、そもそも「内閣改造」ってなんなんですか?
A:「内閣改造」とは、内閣総理大臣以外すべての大臣を決め直すことをいいます。実際には、大臣すべての辞表を集めて、いったん大臣全員辞職扱いになった後、内閣総理大臣が改めて大臣の人選を決めていくのです。
ちなみに、「内閣改造」という言葉自体は、法律用語でもなんでもありません。おそらく新聞社の造語が、定着したのでしょう。
Q:なぜ、内閣総理大臣が代わったわけでもないのに、大臣を決め直すのですか?
A:これは、はっきりいって永田町の、というか自民党の都合です。自民党の政治家たちに、1人でも多く大臣のポストを配分するために、内閣改造は行われてきた、といってもいいでしょう。
衆議院議員なら当選6回で大臣になれるといわれています。自民党の議員たちも、それをめざして選挙を戦い抜いているといってもいいでしょう。しかし、大臣のポストは当選6回の議員すべてを満たすほど、多くありません。そこで、短い周期で内閣改造を行い、ポストをもれなく配分していくのです。
Q:そんなにみんな、大臣になりたいのですか?
A:大臣になれば、次の選挙からはそれが有効なキャリアとして有権者に訴えられますからね。それに、内閣総理大臣にはなれなくても、「大臣になった!」というのは議員たちの虚栄心を満たすにはあまりあることですからね。
大臣の人選の方法も、小泉内閣になってからは変わってきたようですが、以前はこんな感じでした。
(1)派閥ごとに大臣候補者を推薦してもらう。
(2)その候補者に、「何大臣がやりたいか?」という希望を聞く。
(3)それらを調整しながらの大臣の人選。