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【アフリカ諸国の政情不安】
「部族のるつぼ」アフリカ
アフリカは19世紀から20世紀にかけて、ヨーロッパ列強、特にイギリスとフランスによってそのほとんどが植民地化されました。そのことがあって、いまでもイギリスやフランスの影響が現地には残っています。
そんななか、アメリカ移民がつくったリベリアは、アメリカの影響力を受ける数少ない国。鉄鉱石など資源も豊富なこの国を、アメリカは放っておけないわけです。
しかし、アメリカの介入はうまくいくでしょうか。1990年代にも、内戦まっただ中のソマリアで平和維持活動を展開し、多くの犠牲者を出した苦い過去があります。
今イラクで精一杯に見えるアメリカですが、そこであえてリベリアに本格介入することがあるかどうか、ブッシュ政権の動向に注目したいと思います。
しかしそれにしてもアフリカは政情不安の国が多い。リベリア周辺の国だけでも、この10年でクーデターや内戦が起こっている国は下の地図の通りたくさんあります。この地域以外にも、コンゴ民主共和国やルワンダなど、悲惨な内戦を経験した国は少なくありません。
なぜこのようにアフリカには政情不安な国が多いのでしょう。アフリカは実は多様な部族がそれぞれの文化を持つ「部族のるつぼ」地域。ひとつの国の中にも多くの部族が混在し、この部族間の衝突がアフリカ諸国の政情不安を招いているといいます。
リベリアだけでも、下の図のようにこれだけの部族が割拠しています。
ヨーロッパによって分断され、そして今は部族によって分断されるアフリカ。アフリカの夜明けはまだまだ遠いのでしょうか。