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解説!「サブプライムローン問題」とは?(2ページ目)

世界同時不況を引き起こしたサブプライム問題とは一体何か。サブプライムローン問題はなぜ起こった? 今後も、株価などへの影響が続く? についてわかりやすく解説します。

執筆者:志田 玲子

サブプライムローンは、信用力の低い人向けの住宅ローン

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各国の中央銀行による大量の資金供給で、連鎖株安は本当に歯止めがかかる?
写真提供:フリー画像素材EyesPic
まず、アメリカのサブプライムローンとは、どんなローン? サブプライムローンは、アメリカの金融機関が比較的信用力の低い人に貸し出す住宅ローンを指します。通常のローンと比べ金利は高めですが、借りる人の信用力・返済力を調べる貸し出しの審査基準が緩いため、所得が少ない人や、過去に返済を滞らせたことのある人でも借り易くなります。

また、金利が段階式に上がるなど、借り入れ当初の数年間は、通常のローンより返済負担が少なくなっているのが特徴です。

住宅価格の頭打ちで、焦げつき発生!

では、サブプライムローンは、なぜこんなに世界市場を混乱させた? アメリカでは、2003年後半以降の「住宅ブーム」により住宅価格の上昇が続き、サブプライムローンの借り手は、上昇分を担保にして金利の安いローンへの借り換えが可能でした。しかし、住宅価格の頭打ちでこれができなくなり、延滞や差し押さえが増え、その結果、不良債権化する傾向が強まりました。そして今年3月、大手住宅ローン会社が経営難に陥ったのをきっかけに、1ページで見た連鎖株安が世界の主要市場を駆け巡ったというわけです。

一方、こうしたサブプライムローン債権は、小口証券化によりさまざまな金融商品に組み込まれ、国際的に販売されていました。そのため、これらに投資していたアメリカ・ヨーロッパの金融機関やヘッジファンドが相次いで損失を被り、世界的な信用不安が拡大! リスクの高い株式を売って、より安全な国債などを買う動きが加速し、世界同時株安を引き起こしました。

では、サブプライムローン問題の国内外の市場への影響は、今後どうなる? → 次のページへ
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