光化学スモッグが発生しやすいのは、風が弱く、日差しが強く、気温が高い日! 写真提供:ふわり、雲 |
【CONTENTS】
■1ページ…… 「光化学スモッグ」「黄砂」とはどんな現象?
■2ページ…… 「光化学スモッグ」「黄砂」の発生原因は? 人体への影響は?
光化学スモッグとはどんな現象? どんな日に発生しやすい?
今年の光化学スモッグは、4月下旬から中国・九州地方で発生し、5月9日には、全国約半数の都道府県が注意報を発令。特に九州では、これまで発生のなかった熊本県・天草地方などでも注意報が出されたほか、10年ぶりの発令となった北九州市では27日、小学校85校が運動会を中止と、スモッグの発生が拡大する様相……。そこで、九州地方知事会は5月末、「早急な原因究明と、国際的な対応も視野に入れた対策を」と、国に緊急要望! 発生原因は日本国外にある?ところで、光化学スモッグとはどんな現象? 光化学スモッグは、自動車や工場などから排出される大気中の窒素酸化物や炭化水素が紫外線を受けることで、地表付近の光化学オキシダント(オゾンなどの二次的汚染物質)濃度が高まる現象。では、濃度が高まる条件とは?
■気温が高い。(最高気温が25度以上)
■日差しが強い。(朝9時~午後3時の間に2.5時間以上の日照がある)
■風が弱い。
■大気が安定している。
つまり、地球温暖化が進んで気温の高い日が増えると、光化学スモッグがより発生しやすくなる?
黄砂とはどんな現象? どんな被害をもたらす
一方、光化学スモッグと共に気になるのが黄土色の砂嵐=黄砂。今年は2月の初観測から5月のピークに向け、たびたび飛来。5月26日の飛来では、観測地点が約70カ所に上るなど、沖縄から東北地方まで、日本列島の広範囲にわたり観測されています。では、黄砂とはどんな現象? 黄砂は、中国大陸のゴビ・タクラマカン砂漠や黄土地帯から強風で舞い上がった黄砂粒子が、偏西風(西から東に吹く風)に乗って日本列島へ運ばれる現象。日本で見られるのは春が中心ですが、過去には6月や秋に観測された年もあります。黄砂が発生すると視界が遮られるため、市民生活にさまざまな影響が出ますが、特に中国・韓国では、交通機関が麻痺したり学校が休校したりと、深刻な被害が出ています。また、黄砂粒子は粘りがあるため、洋服や自動車につくと簡単には落とせず、何とも厄介な代物!
ところで、光化学スモッグや黄砂の発生は何が原因になっている? また、人体にはどんな悪影響を及ぼすの? → 次のページへ