為替介入をしないでいるとどうなるのか?
本来のマーケットの機能である、ニーズで為替相場が決定されることになります。投資家にとってニーズとは?■日本を評価し、円を欲しいと思うか。■日本に対し低い評価を下し、円をいらないと思うか。
このニーズで決まります。評価とは、経済が強いとか、政治が安定しているとか、金利が高く投資に値するなど、多方面での評価があります。現状では、日本と米国を比較した場合、最悪と思っていた日本が、多少なりとも上向きになってきている、その期待感から、円を欲しいと思う投資家が以前に比べると増えてきたのではないかと思います。つまり、「介入」をせずに、マーケットを自然の流れに任せていれば、円高・ドル安の流れになるのではないかと感じます。
為替介入の弊害はないのか?
為替介入は円高不況の治療法の一つ。だが… |
問題1米国債を買いつづけ、米国債の価格下落に歯止めを掛けている結果になっている。結果、米国債相場の金利は安定しており、大統領選挙前の政治的に神経質な米国金利の安定に協力している。潜在する米国景気の陰りが顕在化しない。さらに売る時に大量に売るとなると、米国債相場の暴落を招くおそれがある。
問題2円高・ドル安による為替差損を被ることになる。ドル建て資産を持っていることになりますから、ドル安になったら、ドル建て資産の評価は下がりますよね。
国の外貨建資産による含み損は、年間の公共投資額に匹敵するほど |