【CONTENTS】
ベルリンの動物園にいる「怪物」(1P目)
動物愛護家からの批判、そして育児拒否の理由は?(1P目)
これからどうビジネスが拡大するか?(2P目)
ベルリンの動物園にいる「怪物」
これが噂のクヌートcopyright:Creative Commons |
今年の3月になって一般のマスコミに公開したところ、それが爆発的人気になり、ドイツ国内だけではなく、世界中の人気者になりました。外国からの観光ツアーは、クヌートを見るためにベルリン動物園を目的地に組み入れ、クヌートのグッズは動物園の内外で飛ぶように売れ、クヌートをテーマにした歌や着メロまで作られています。また、ベルリン動物園の株は、クヌート一般公開の3月から急騰しました。
クヌートフィーバーは高まる一方で、彼が生み出す経済効果は、今後数十年で1億ユーロ(約160億円)にも達すると言われています。
動物愛護家からの批判、そして育児拒否の理由は?
こうしてクヌートフィーバーが過熱する一方で、今回の件について批判する声も出てきています。批判の声は主に動物愛護家から出ていて、その主張は「本来の母親が育児放棄をしたのに、人工的に、自然の摂理に逆らってクヌートを育てたのは良くない」というものです。中には、クヌートの命を絶ってあげるべき、と主張する者もいます。ただクヌートは、すでに絶滅の危機にも瀕している種であるホッキョクグマです。そこで無理に自然の摂理を通しても、種が絶えてしまうだけになるでしょう。それは地球の生態系にとっては決してプラスにならない、というのが上の批判に反対する人たちの主張です。
ところで、なぜクヌートの母・トスカは、育児拒否をしたのでしょうか?こちらについて、まだ詳しい分析などは発表されていません。ただ1つの説として、トスカがサーカスで生まれ育ったために、トスカ自身が母親からきちんとした育児を受けてこなかったため、というものがあります。
トスカ自身が育児によって育ってこなかったので、自分の子供の育て方を知らず、育児を放棄してしまったというのです。その他にも、ストレスが原因で放棄したなど、いくつかの説が出ています。
→次のページで今後のクヌートビジネスの可能性を探ってみましょう。