正解率が高かったノンREM睡眠グループ
記憶力が向上すれば、勉強の能率も上がるのだろうが… |
香りや音など別の情報と組み合わせれば記憶が良くなる?
この実験結果を見て思うことは、記憶というものは、単純な文字や数字の羅列だけではなく、何らかの付加情報と合わせることによって高まるということです。今回バラの香りを嗅いでカードの配列を良く覚えていたのは、1度目に実験を行った時のバラの香りの記憶が、眠っている間に同じ香りを嗅ぐことによって蘇り、それとともにカードの配列も記憶が蘇ったためではないでしょうか?つまり、バラの香りという感覚的な情報を媒介として、カードの配列情報が思い出されやすい環境を生み出していたのでしょう。これは香りでなくても、他の感覚でも似たような現象があります。例えば、昔好きだった音楽が流れると、その頃の思い出や自分が考えていたことが自然に思い出される。あるいは、電話番号を覚えるのに、単純な数字の羅列よりも、5963(ご苦労さん)など言葉として意味のある並びになると良く覚えられる。などです。
この実験結果が出たからと言って、すぐに記憶力向上の特効薬になるわけではありません。実際にバラの香りを嗅いだグループでも、正解率が高かったのは1度目と同じ配列の神経衰弱をやった場合だけであり、別の配列ではなんら改善は見られなかったということです。
しかしそれでもこの実験結果は興味深いものであり、記憶力向上を目指す者にとっては記憶に留める価値があります。今度から試験前夜に勉強する時は、バラの香りのある部屋でやり、寝ている間もバラを部屋に置いておくといいのかもしれません。
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