世界同時株安で円キャリーの解消が進行

<円キャリートレード解消の仕組み>
円キャリーートレード解消の仕組み
今までの全ての流れが逆になっている。
この一連の流れが、今回の世界同時株安で全て逆になっているのです。まず株が下がったために、損失を防ぐためにヘッジファンドは株を売却します。そして売却して再び現金に換わった外貨を、今度は外為市場で売ってまた円を買い戻します。そして円の借り入れ資金返済に充てることになります。そのために、株が安くなっているとともに、円高も進行しているのです。

さて、最近数年間で続いてきた円キャリートレードのために、外為市場では円安がどんどん進行していました。今回の世界同時株安前は、円は対ユーロで159円まで下がっていました。そのために今年に入ってから、EU諸国からは円安に懸念を表明する声が高くなってきていました。

そういったタイミングで行われたのが、2月9日と10日のG7会合です。この時にEU諸国からどの程度の円安解消への圧力があったのかはともかく、日銀は2月21日の金融政策決定会合で政策金利を0.25%上げ、0.5%とすることを決定しました。

「株安は日銀が原因」中国紙

この利上げによって、世界のファンドが円キャリートレードを持続できなかったために、今回の世界同時株安が起こったという、日銀への批判まで出ています。

中国の経済紙が1日、28日の世界同時株安に関して「日銀の追加利上げによって投資家が低金利で資金を調達できなくなった」などとし、投資家が市場から資金を引き揚げたことが株安の原因と報道した。」『フジサンケイ ビジネスアイ』

以上は3月2日のフジサンケイビジネスアイの記事ですが、中国の経済紙が日本の利上げが原因となって株が暴落したと報じたということです。

→ところで、9年ほど前にも似たような状況があったようです。