モデルルーム見学/モデルルーム見学のコツ【室内設備・インテリア編】

広告やモデルルームでは分からない! 完成物件7つのチェックポイント

モデルルームでは分かりづらい室内イメージが、完成済みマンションで検討する方法もあります。実物の住戸を自分の目でたしかめられるメリットを生かして、隅々まで「体を張って」チェックしましょう。

大森 広司

執筆者:大森 広司

マンション入門ガイド

新築マンションはすべてモデルルームを見て買うと決まっているわけではありません。なかにはすでに建物が完成していて、実際の住戸を見ることができるケースもあります。完成済みの場合は間取りの変更などはできませんが、やはり自分の目で実物を確かめられるのは大きなメリットです。不動産会社によっては、完成済みで販売するケースが多い場合もあります。


ポイント1:工法による日当たりや眺望の違いを目で確認

完成済みマンションをチェックするときには、モデルルームでは分からない点もしっかり確認しましょう。例えばバルコニーに面したサッシからはどのくらい光が差し込むのか、バルコニー越しにどんな眺望が広がっているのか、といったことです。

インナーフレーム工法
従来のマンションに多かったインナーフレーム工法の断面図。梁が室内に出るため、サッシの高さが低く、向きや季節によっては光の差込みが十分でないものもあった。


最近は柱をバルコニーの外側に出し、梁を通常とは逆向き(バルコニーの床面から上向き)にする「アウトフレーム逆梁工法」が増えました。その結果、天井近くまでの高さがある「ハイサッシ」を使っているケースをよく見かけます。ハイサッシは室内に開放感があり、日当たりがよいとされていますが、逆にバルコニーの手すり部分の視界が遮られるのでタワーマンションなどではせっかくの眺望が室内から見えづらくなりがちです。また、バルコニーの奥行きを確保するために通常より長く張り出させると、今度は日当たりに影響して室内が思いのほか暗くなることもあります。そうしたことはモデルルームや図面だけでは見落としがちですが、完成済みなら自分の目で確認しやすいでしょう。

アウトフレーム工法
最近のマンションに多い逆梁アウトフレーム工法の断面図。梁が出ないため天井と同じ高さのサッシを入れることができる。



ポイント2:音がうるさくないか、耳でチェック

電車イメージ
電車やクルマの通る音は実際に体験しないとわかりません。
窓やベランダを開けて風通しも確かめてください。遮音性も気になるところなので、できれば上の階や隣の階の住戸に家族や販売担当者に入ってもらって、実際に音をたてて響き具合を実験してみることをお勧めします(隣や上下の住戸が販売済みの場合は難しいと思いますが)。幹線道路が近い場合などは、窓を開けてもうるさくないかどうかを確認しましょう。休日の昼間だと交通量が少なくて静かな場合もあるので、できれば平日や朝夕など何回か足を運んでみてください。また省エネ性(断熱性)については、夏の暑い日や冬の寒い日などに体感できればいちばんです。


ポイント3:段差の有無は足を使って見つける

安全性に関するチェックも欠かせません。室内につまずきやすい段差がないかどうかを確認しましょう。今のマンションはバリアフリーで段差をなくしているケースが当たり前になっていますが、施工ミスで5mm以上の段差ができている場合もあります。スリッパを脱いで裸足で歩くと、小さな段差が見つかるかもしれません。そうした段差は、できれば入居までに解消しておいてもらいたいところです。また、最近はセキュリティに力を入れているマンションも多いのですが、バルコニーのすぐ外に電柱があるようでは台無しです。


まだまだチェックすべきポイントはあります!
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